大菩薩嶺
2,057m 山梨県
2011年11月の登頂は
ココ
自宅(4:50)→(6:40)談合坂 →(8:20)上日川峠(8:33)→(福ちゃん荘)→(9:40)大菩薩峠(9:45)→ 雷岩 →(10:20)大菩薩嶺山頂(10:35)→(10:45)雷岩(11:05) →(11:45)福ちゃん荘(11:45)→(11:55)上日川峠
【歩行時間 2時間42分】
※この日はカメラも持たずに出かけたため写真が一枚もありません。掲載の写真は2002年10月に妻と再登頂したときのものです。
近頃では「2時間登頂の山」とか「マイカーで行く山50選」など山に係る本を購入する機会がとても増えました。
アルプスなどの高山は無理として、ある程度の高さの山の方が山頂からの眺望も良いし、夏場などは涼しくて心地よいので手軽に登れる高山はないかとガイドブックで候補を探していました。
大菩薩嶺、金峰山、蓼科山などがあり、自宅から比較的近そうな大菩薩嶺に行ってみることにしました。
国道16号線から中央自動車道で勝沼ICまで行き、国道411号(青梅街道)を裂石まで走り、林道で上日川峠まで入ることができます。上日川峠から大菩薩嶺まで約2時間という楽チンなハイキングコースです。
朝4時50分に家を出たため、談合坂で休憩を入れても午前8時20分には上日川峠に到着しました。
上日川峠から林道に沿ってカエデなどの広葉樹林の中を歩きます。平行して林道を乗用車が追い越して行きます。
少し羨ましいと思っていたら、直ぐに山小屋の福ちゃん荘に着きました。ここまで車で入れることはガイドブックを読んで知っていましたが、駐車スペースが少ないとのことで止めたのですが、乗ってきてもよかったみたいです。
福ちゃん荘の前から大菩薩嶺への近道の唐松尾根が左に分岐していますが、私は登りが楽な広い林道を進みます。
富士見山荘を過ぎ少し下ると勝緑荘のある小川に出ます。清流に誘われて近づいてみます。 ここまではほぼ平坦の舗装された林道でしたが、この先からやや傾斜のある土の道に変わります。
周囲は広葉樹林の中の登りですが山道らしくなく、ラリーカーでも走れるくらいの道幅があります。
少しの登りで仲見世のような介山荘のある大菩薩峠に着きます。
「大菩薩峠」は中里介山の未完の小説として有名ですが、私は読んだことがありません。聞くところによると登場人物も多く、頭が混乱してしまうほどの大長編だそうです。
峠は南西側が開けていて、富士山が目に飛び込んできます。富士山が見えると何だか嬉しくなります。金峰山は特徴があるので直ぐに分かるのですが、雲取山や陣馬山はどれがどれだか分かりません。峠の立派な「大菩薩峠」の標柱の横から丹波への道が分岐しています。
富士山を左に見ながら尾根道を神部岩へ向けて登ります。更に眺望が良くなり南アルプスの山々や御坂山塊の連なりが一望できます。
神部岩を過ぎて少し下り賽の河原を通過します。もともとは賽の河原が大菩薩峠だったそうで、避難小屋が建っています。更に緩い坂道を登ると雷岩に着きます。
突然、携帯電話が鳴りました。総理(家内)からの電話で帰りの予定時刻が聞きたかったそうです。それまで時計も見ないで登ってきましたが、現在11時なので思っていたより早く山頂に着きそうです。
今日の午後からは雨の予報が出ていましたが、少しずつ雲行きが怪しくなってきました。雷岩で昼食にしようと場所を探していましたが、この付近で昼食をとっている方が居ません。見晴らしも良いのにどうしてか分からずにお店を広げ、ガスバーナーで湯を沸かし始めたら、その理由が分かりました。小さな羽虫がどんどん集まってきます。10匹や20匹ではなく追い払っても次々に襲ってきます。(オーバーな話)ガスバーナーにも無数の羽虫がたかっています。熱くないのかしら。
虫に邪魔されながらではゆっくり食事もできず、早々に飲み込んで出発することにしました。
すれ違った登山者はこの時期のこの地を良く知る方のようで、頭からすっぽりと防虫ネットを被っていました。
雷岩からは平坦な道を少しで大菩薩嶺山頂に着きました。
中央に山頂標柱が立つだけの林に囲まれて眺望もない寂しい山頂なので早々に下山することにします。
雷岩に戻ってくると我慢の限界を超えた空が泣き出しました。急いで雨具をつけ唐松尾根を下ります。
下り始めは登山者が多いためか、掘れて荒れた道でしたが、次第に快適なハイキング道に変わります。
名前のとおりところどころに唐松の林があります。雨に打たれてうつむき加減に歩いていると、何だか叱られているような気持ちになります。雰囲気の良い山道を下り福ちゃん荘の横に出ます。後は往路の舗装道路を駐車場まで急ぎます。
午前中の早い時間には快適なルンルン登山でしたが、雨に降られると気持ちまでが曇りがちになります。天気予報が晴れのときに再来しようと思います。
温泉でも入って帰ろうかとも思いましたが生憎の定休日で、勝沼でワインだけ買って家路につきました。