秋田駒ケ岳
1,637m 秋田県
2012年9月8日の登頂は
ココ
八合目登山口バス停(8:22)→(9:01)片倉岳 →(9:48)男岳分岐 →(9:54)阿弥陀池小屋(10:00)→(10:09)男女岳山頂(10:15)→(10:20)阿弥陀池小屋(10:30)→(10:38)男岳分岐 →(11:43)八合目登山口
【歩行時間 2時間59分】
花の百名山、秋田駒ケ岳を妻と歩いてきました。
2009年9月にも山麓まで訪れて夜明けを待ったのですが、生憎の豪雨で断念した苦い経験のある山です。とは言うものの前回も今回も天候不順な時期であり、天気の神様に嫌われているわけではないと思うのですが…
前日は晴れ時々曇りという登山には最適の天候でしたが、今日は曇りところにより雨、更に濃霧注意報というおまけまで付いて、嬉しい限りです(^^;
予定より30分ほど早く朝食が始まったのを幸いに、チェックアウトを繰り上げてホテルを出ました。
この季節はマイカー規制があって「アルパこまくさ」から八合目登山口まではシャトルバスを利用しなければなりません。往復1,200円の運賃ですが、道路の管理に費用が嵩む山岳道路ですから仕方が無いですね。
八合目登山口には立派な休憩舎とトイレが設置されています。
天候は曇りで、予報どおり濃霧で視界は悪く、着衣も濡れるのでレインウエアが必要です。こういう状況下では登山意欲が萎えてしまいます。妻も気乗りがしないようです。花を見に来たんだと気持ちを割り切れれば良いのですが・・・
それでも霧の中を登り始めると、花の百名山らしく直ぐにハクサンチドリが道の両脇で出迎えてくれます。
舗装された道を進み小さな沢をコンクリートの橋で渡ります。
左側がガレているようですが、霧で良く見えません。 ショウジョウバカマ、ツマトリソウなどお約束の花は当たり前のように咲いています。
登山道はとても良く整備されていて、段差のある小さな岩場も難なく登ることができます。
登るにつれて霧も少し薄くなり、暑いレインウエアを脱ぎます。
黄色いスミレの花が目立ってきました。オオバキスミレです。
鳥海山で数輪の花を見たことはありますが、これほど大量に咲いているのは初めてです。
少し興奮気味にカメラのシャッターを押し続けます。この先どれくらいの種類の花と出会えるか楽しみです。
ナナカマド
ゴゼンタチバナ
ズダヤクシュ
ミヤマキスミレ
ベニバナイチゴ
キバナノコマノツメ
ゴゼンタチバナやズダヤクシュを撮影しながら登っていくと片倉岳に着きます。数人の登山者が休んでいます。
片倉岳展望台という名前からもきっと天候の良いときには、良い眺めの場所だと想像できます。
私たちも少しの間、立ち休みをしてから出発します。
片倉岳からも穏やかな登りが続きます。この辺りからは黄色いミヤマダイコンソウが目立つようになります。
時折霧が晴れて秋田駒ケ岳の最高峰、男女岳(おなめだけ)が姿を見せます。
そろそろ阿弥陀池かと思うころ、木道に変わってお花畑の中を歩くようになります。
チングルマが少しとウスユキソウがちらほらと咲く程度で、期待外れのお花畑でした。後方を歩くツアーリーダーから「今年はダメだねー」という声が聞こえます。
ミヤマキンバイ
コケモモ
ミヤマダイコンソウ
男岳への分岐を右に分け阿弥陀池の周囲に廻らされた木道を時計回りに進ます。
足元にはイワイチョウ、ウスユキソウなどが咲いています。
ギンラン?
男女岳への登り口には綺麗な阿弥陀池小屋とトイレが設置されています。この周辺は多くの登山者が休憩しているところです。
イワイチョウ
焼森方面への道は残雪もあり、そちらから登ってきた男性に道の様子を伺うと「みちがない」との返事です。??
「道が無い=道が崩落して登山道が寸断されている」ということが後でわかりました。
男女岳への登頂は、視界も悪く眺望が望めないこともあり妻は大事をとって待機することにします。私はペットボトルと一眼レフを持ってカラ身で山頂を目指します。
石を敷き詰めた登りで始まり、丸太と板で土留した階段を電光型に抜けると、山頂付近にはチングルマが群生で咲いていました。
数人の登山者を追い抜き、息を切らせて山頂に到着します。山頂からは予想どおり、霧で何も見えません。
山名標柱と三角点を確認して記録写真を撮り、他の中年ペアと単独登山者の記念撮影をお手伝いして、直ぐに下山します。
時々、阿弥陀池が顔を覗かせ、その周囲を歩く登山者が眼下に見えます。急いで登下降したので要したのは20分ほどで済みました。秋田駒ヶ岳には、複数のピークが存在し、今回私が登った男女岳だけではなく、男岳や横岳などを周回するなど多くの登山バリエーションが楽しめる山域だと感じます。
待っていた妻は体が冷えて寒いとのことなので、私の呼吸が整うのを待って往路を下山することにします。
阿弥陀池の周回木道を歩くとミヤマダイコンソウの黄色が目立ちます。
ここはお花畑のように広がっています。対岸とは違う植生のようです。
男岳との分岐に戻り、花の少ないお花畑から往路を八合目登山口へ向けて下ります。
帰路では、霧もかなり晴れ、写真撮影をしなかったミヤマハンショウヅルを探しながら快調に歩きました。
快適で穏やかな道を下ります
ミヤマダイコンソウのお花畑
今朝、霧で見えなかったガレ場のような火口のような所は、硫黄鉱山跡であることも分かりました。
列車の時刻の関係で、ゆとりのあるハイクが出来ませんでしたが、初心者でも十分に楽しめる山だと思います。
また、何度訪れても楽しめる山ではないかと思います。
一日をかけてユックリ訪れてみたい山の一つに加わりました。
アザミ
コバイケイソウ
コダヌキラン
ミヤマハンショウヅル
ウスユキソウ
ムシトリスミレ
ノウゴウイチゴ
オオバスノキ
ヤマハタザオ