仙丈ケ岳
3,033m 長野県・山梨県
大平小屋(5:03)→(5:18)北沢峠登山口 →(5:35)一合目→(5:46)小休止(5:52)→(6:20)三合目 →(6:28)小休止(6:34)→(6:56)馬の背分岐(7:05)→(7:30)森林限界(7:41)→(8:05)小仙丈ケ岳(8:21)→(9:03)小休止(9:08)→(9:32)仙丈ケ岳(10:08)→(10:26)仙丈小屋(10:36)→(11:08)馬の背(11:14)→(11:29)馬の背ヒュッテ下の沢出会(11:40)→(12:11)小休止(12:20)→(13:21)大平小屋
【歩行時間 6時間13分】
仙丈ケ岳は、南アルプスの北部にあり、小仙丈岳、大仙丈岳のピークを従えた日本で15峰ある3,000mを超える山の一つです。東側に小仙丈カール、北側に藪沢カール、南東側に大仙丈カールと三つのカールがあります。高山植物がとても豊富な山で、また比較的穏やかな山容から「南アルプスの女王」と呼ばれています。標高が「1,000丈」あるところからこの名がついたそうです。
(1丈≒3.0303m 1,000丈→千丈→仙丈)
向かいの「甲斐駒ケ岳」とセットで登られることが多いようです。昨日に引き続き、アルプスエンタープライズ社のツアーメンバーとともに登ります。
午前5時、暗いうちに大平山荘を出て、北沢峠の登山口から歩き始めます。
シラビソやコメツガの樹林帯の尾根道を黙々と歩きます。夜が明けてくると北岳のピークが見えてきます。
北沢峠から1時間40分ほどで、馬の背への分岐となる大滝頭(五合目)に着きます。多くの登山者が休むところです。
我々も休憩することにします。もう少し登ると森林限界となり、視界が開けてくるようです。
大滝頭を出てから30分ほど急坂を喘ぐと森林限界となり、ハイマツ帯に変わります。
鋸岳(左)と甲斐駒ケ岳(右)中央奥に八ヶ岳
前方には、小仙丈岳のピークが見えてきます。
もう少し尾根を登ったところで休みます。
今日も昨日に引き続いて快晴で、振り返ると駒ケ岳が堂々と屹立しています。駒ケ岳の向こう側には、八ヶ岳の姿も見えます。昨日よりも遠方まで見える気がします。
小仙丈岳への登りに掛かります。
小岩交じりの尾根道を20分ほど登ると、小仙丈岳(2,855m)に着きます。
鋸岳の奥に八ヶ岳も見えます
昨日登った甲斐駒ヶ岳(右)と鋸岳です
小仙丈岳からの眺望も素晴らしく、南アルプスの山々を始め、北アルプス、八ヶ岳、富士山なども望めます。
小仙丈カールです
小仙丈岳からは、爽快な稜線漫歩です。小仙丈沢のカールが綺麗に望めます。
カール(ドイツ語:Kar)とは、氷河の浸食作用によってできた広い碗状の谷のことで、圏谷(けんこく)といいます。
小さな岩場もありますが、ステップがしっかりついていて、全く心配ありません。岩場は三点確保で下ります。
仙丈小屋への分岐を右の分け、少し登った平らで再び休みます。
休むというより、眺望を楽しみたいからどうしても立ち止まって振り向いてしまうのです。
藪沢カール側の下山道が見えます。
最後のガレを登りきると山頂に着きます。
甲斐駒ケ岳よりも楽に登ることができました。
ここの山頂も何も遮るものがなく360度が見渡せます。
登山メンバーの皆さんと
標高日本1~2位の揃い踏みです。
眺望を楽しんだら下山します。馬の背を経由して大平山荘へ戻るコースです。
最初は、藪沢カールの縁のガレの下りです。仙丈小屋の屋根が見えます。
仙丈小屋で少し休みます。この小屋はシーズンを除いて無人だそうです。夏にはこの付近で雷鳥に出会えるそうです。
小屋から山頂を見上げます。下ってきた稜線がはっきりわかります。
藪沢カールの全景です。
対面に小仙丈岳から山頂への稜線が見えます。
馬の背で一休み。
ここは丹渓新道の分岐になっています。
少し、下ると馬の背ヒュッテに着き、その直ぐ下の沢で再び休憩です。この山行は休みが多いです。
淡々と下ってしまっては、折角のロケーションの中にいるのにもったいないというガイドMさんの配慮です。
十分に自然を満喫して藪沢沿いの道を下ります。
途中で、女性単独の下山者を追い抜きます。
沢の右側の崖からは、そちこちから滝のように水が流れ込んでいます。ロープが掛かっているところなどを注意して下ります。
樹林帯の手前の丸太橋があるところで休んでいると、先ほど抜かした女性が追いつきました。メンバーの女性が声を掛けると、具合が悪くて途中から下山してきたとの事。放ってもおけないので一緒に下山することにします。
樹林帯の中を淡々と歩きます。「そっとのぞいて見てごらん」という立て札のあるところで、藪沢大滝を僅かに見ることができました。大滝への展望台への道は荒廃して通行止めになっていました。
道が平坦になってくると、左手に南アルプス林道が見え、小さな沢を渡ると少しで大平山荘に着きます。
全員怪我もせず無事に帰ることができました。
単独女性も一緒に大平山荘でお茶や葡萄をいただいて疲れを癒しました。
メンバー全員+単独女性登山者(大平山荘前にて)
大平山荘の皆さんはとても親切で、お勧めの山荘だと思いました。