北アルプス縦走

鷲羽岳(2,924m)~水晶岳(2,986m)~
黒部五郎岳(2,840m)~薬師岳(2,926m)

2014年7月31日(木)~8月4日(月)
【メンバー】 北アルプス総合案内所ツアーメンバー

【7月31日(木) 行動時間 1時間19分】 曇り夕刻雷雨
新穂高温泉(15:18)→(左俣林道)→(16:37)わさび平小屋

【8月1日(金)行動時間 9時間58分】 晴れ夕刻雷雨
わさび平小屋(5:17)→(小池新道)→(8:43)鏡平山荘 →(10:00)弓折乗越 →(10:46)くろゆりベンチ →(11:27)双六小屋(12:00)→(中道)→(14:11)三俣蓮華岳(2841m)→(15:15)三俣山荘

【8月2日(土)行動時間 10時間12分】 晴れのち雨
三俣山荘(4:25)→(5:48)鷲羽岳(2924m)→(6:30)ワリモ岳(2888m)→(8:16)水晶岳(2986m)→ 水晶小屋 →(9:59)岩苔乗越 →(11:03)黒部源流 →(12:37)三俣山荘(13:15)→(14:37)黒部五郎小屋

【8月3日(日)行動時間 10時間26分】 曇り時々晴れ
黒部五郎小屋(4:00)→(6:36)黒部五郎岳(2840m)→(6:36)中俣乗越 →(4:31)北ノ俣岳(2661m)→(11:57)太郎平小屋(12:30)→(14:26)薬師岳山荘

【8月4日(月)行動時間 7時間37分】 小雨のち曇り
薬師岳山荘(3:40)→(4:34)薬師岳(2926m)→(5:23)薬師岳山荘(朝食・6:15)→(7:45)太郎平小屋 → 三角点 →(11:17)折立 = 亀谷温泉・白樺ハイツ

槍ケ岳から穂高連峰へのスカイライン 弓折乗越にて


北アルプス総合案内所のツアーに参加し、北アルプス最深部の日本百名山4座(鷲羽岳・水晶岳・黒部五郎岳・薬師岳)を4泊5日で歩いてきました。
山行の2週間ほど前に左膝痛で歩行困難となり、痛みが残るなか多少不安を抱えての山行となりました。初日の新穂高温泉から「わさび平小屋」までの1時間半の左俣林道歩きで「イケる」と確信し、何とか無事完歩できました。
岩の間から冷気を噴出す天然クーラーに感激したり、わさび平小屋に着いた途端の雷雨にメンバー全員で天に感謝したりしました。水が豊富なわさび平小屋は、食事も美味しく布団1枚が利用できてユックリ休めました。2日目は、三俣山荘まで標高差約1,150m、所要約8時間の登りです。昨晩の雷雨がうそのように晴れ渡り、蒸し暑い樹林帯の急登。鏡平小屋を出て稜線に上ると、槍ヶ岳や穂高連峰の眺望に歓声を上げました。双六小屋からは鷲羽岳と水晶岳が近づき、僅かで三俣山荘かと思いきや、近道の巻き道は残雪で通れないので三俣蓮華岳へ登ります。今回始めてのピークを踏んで三俣山荘へ下りました。三俣山荘は二人の小さな子持ちのご夫婦が切り盛りしてアットホームな感じでした。

7月31日(木) 1日目

新穂高温泉から左俣林道を歩き始めます

”お助け風”という風穴です 涼し~(^^♪

笠が岳への急登の笠新道です 近いうちに歩きます

わさび平小屋に着きました

8月1日(金) 2日目

8月1日は朝から良く晴れています

これから登る小池新道方面です

樹林帯の中はとても蒸し暑いです

槍ケ岳の右側から太陽が出てきました 暑い(^^;

西穂高岳や数年前に妻と登った焼岳が見えてきました

秩父沢で一休み

鏡平に着きます 木道が整備されています

鏡平山荘に着きます とても暑くカキ氷を食べました

鏡平山荘からは槍ケ岳が正面に見えます

双六岳が見えてきました

雪田花見平を歩きます 涼しくて気持ちが良いです

”くろゆりベンチ”からの槍ケ岳です

クロユリが群生していました

鷲羽岳と双六小屋が見えてきました

双六小屋には多くの登山者が休憩しています

双六小屋を出ると鷲羽岳の陰から水晶岳が見えてきました

双六小屋からは中道を進みます 巻道は通行不可でした

稜線に登り返し三俣蓮華岳へ向います

三俣蓮華岳山頂からの鷲羽岳と水晶岳です

黒部五郎岳のカールも見えました

雲の平方面の台地です

三俣蓮華岳を振り返ります 結構な山でした

三俣山荘に着きました

三俣山荘前は槍ケ岳の展望台です

8月2日(土) 3日目

三俣蓮華岳から見た鷲羽岳です


3日目は、目前の鷲羽岳へ夜明け前から登り始めます。鷲羽岳は予想よりも楽に登れます。ワリモ岳を登ってから水晶岳をピストンし、水晶小屋で休んだ後に黒部源流を経由して三俣山荘へ戻りました。どちらの山からも素晴らしい眺望が得られ満足しました。でも黒部源流からは、暑くてとても厳しい登りでした。

三俣蓮華岳から見た水晶岳です


三俣山荘で昼食の後、黒部五郎小屋に向かいます。トラバース気味の道は歩きやすかったのですが、小屋に着く直前で雨に降られてしまいました。あと10分早ければ、濡れずに済んだかもしれません(^^; 
小屋では、雨で駆け込んだ登山客でごった返していました。

夜明け前から鷲羽岳への登山開始です

振り返ると三俣山荘が小さく見えます 正面は三俣蓮華岳です

鷲羽岳への登りは比較的楽です 涼しい風の影響も…

槍ケ岳手前の赤茶けた山肌は硫黄尾根です

右奥の三角のピークは笠ケ岳です

鷲羽岳山頂に着きました 360度の眺望です

薬師岳が遠くに見えます 明日はそこまで歩きます

槍ケ岳の北鎌尾根の向こうに富士山も見えました

展望を楽しんだ鷲羽岳を後に水晶岳へ向います

ワリモ岳を越え水晶岳方面へ下っていきます

ワリモ北分岐を過ぎ再び登り始めます

ワリモ乗越への登りはお花畑の中です

水晶岳の頂上直下の岩場です

水晶岳に着きました 山頂で眺望を楽しんでから下山します

水晶小屋前からは剱岳、立山、黒部湖も見えます

黒部源流へ向けて下って行きます

岩苔乗越の分岐で小休止です

黒部源流です とても冷たく美味しい水でした

三俣山荘へ登ってから黒部五郎小屋へ向います

稜線からは、くだり気味の道程でした

※この後、雨に降られ、一目散で黒部五郎小屋に駆け込むことになってしまい、撮影した写真はありません。

8月3日(日) 4日目

4日目は、今回の山行で一番厳しい行程です。黒部五郎小屋を出てカールに着く頃に日の出となりましたが、霧が立ち込め視界は不良です。カール底から稜線に登り山頂に着くころには、少し霧も取れて富山湾が望めました。黒部五郎の肩辺りまで下ると綺麗なカールが望めました。
鷲羽岳方面から見た薬師岳は緩やかな稜線を描いていて、薬師岳山荘までは楽勝と思っていました。ところが太郎平小屋の先のテント場を過ぎた沢沿いの登りは、安易に雨具を着て登ったため、その暑さでバテバテになり大きく体力を消耗しました。そのため当日に薬師岳をピストンすることを諦め、翌日に登る決断をしましたがこれが間違いでした。
薬師岳山荘は築浅の綺麗な小屋で、水場が無く天水利用の小屋ですが、食事は美味しいし、トイレの悪臭も無く、水場が無いことを除けば、満点の素晴らしい小屋でした。

早朝4時に黒部五郎小屋を出ました

雲が低く、今日は天気は今ひとつです

ここからは右方向の稜線に登っていきます

カールの稜線に出ました 黒部五郎小屋が小さく見えます

黒部五郎岳の山頂です 霧が濃いです

霧の切れ間から槍ケ岳が

笠ケ岳や乗鞍岳も望めました

黒部五郎岳山頂を後に、薬師岳山荘を目指します

黒部五郎岳の美しいカールです

薬師岳の奥に剱岳や立山が見えました

薬師岳までのルートを目で追います 遠いです

中俣乗越辺りの平坦地です

赤木岳を過ぎてから岩場を通過します

雷鳥の親子がヨチヨチ歩いていました

北ノ俣岳を通過します

富山湾がうっすらと見えます

太郎平小屋が近づいてきました

太郎平小屋に着きました ここから水を積んでいきます

薬師峠からの樹林帯の急登を喘ぎ、薬師平から稜線へ

稜線を少しで薬師岳山荘に着きます 今日はここまでです

8月4日(月) 5日目

最終日は夜明け前から、風雨の中を薬師岳山頂の祠と標柱を見るだけのピストン登山となりました。無理しても昨日のうちに登っておけば良かったな~。
薬師岳山荘で美味しい朝食を採り、太郎平小屋まで戻り、薬師岳山荘に寄贈してきた水を補給してから、温泉とビールを楽しみに、折立に向けて只管下りました。

風雨の中を薬師岳山頂を目指します

ケルンに着きました ボンヤリしか見えません

山頂の祠に着きました 無事登頂できたことを感謝します

山頂の標柱です

ひたすら下り、薬師岳山荘へ戻ってきました

朝食を済ませてから6時15分薬師岳山荘を出発です

太郎平小屋で水を補給し、折立へ向けて下山です

殆どが下りの道です

雨も上がり、富山湾も見えてきました

折立のターミナルに着きました お疲れさまでした

初めて北アルプス総合案内所のツアーに参加しましたが、ガイドさん添乗員さんともに各山小屋に知られた方たちで、そのためか全ての小屋で布団1枚ずつのスペースが確保され快適な睡眠が得られました。
今までにも光岳から荒川三山までの長時間縦走の経験がありますが、今回は疲労感があり年齢をヒシヒシと感じる山行となりました。