立 山

雄山3,003m 大汝山3,015m 富山県

2005年9月3日(土)  くもり時々晴れ
【メンバー】 サンケイツアーズ & 妻 & 私

室堂バスターミナル(8:00)→(8:26)雪渓(8:31)→(8:55)一の越(9:18)→(9:55)小平地(稜線)(10:05)→(10:29)雄山(10:40)→(11:00)大汝山(11:20)→(11:35)雄山(11:50)→(12:41)一の越(12:50)→(13:28)室堂バスターミナル

【歩行時間:3時間55分】

立山の全景


立山は日本百名山3,000m級の山の中でも手軽に登れる山といわれていたので早くからターゲットにしていましたが、予定していたツアーが催行中止になってしまうなど縁がない山でした。
今回も旅行会社の登山ツアーの記事に直ぐに飛びつきました。当初、私の単独参加の予定でしたが、妻もスケジュールを合わせることができて、磐梯山以来約1年ぶりに一緒の登山となりました。

立山道路の車窓からの剣岳

夜行日帰りという強行スケジュールですが、料金が安いことと休暇は1日だけで済むという現役サラリーマンにとってありがたい行程が決め手となりました。
横浜駅22時発で新宿を経由して夜行観光バスで立山室堂へ向かいます。道路混雑のため新宿駅を出発した時には既に1時間の遅れが出ていました。

室堂から


至仏山へ夜行バスで出かけた時も眠れませんでしたが、今回も寝付けずに睡眠不足のままの登山開始となりました。
ツアー参加者は全員で84名と多いため、10組の班に分けることになりました。

出発前の妻


妻と私は1班で、ツアーガイドのFさんとともに先頭グループを歩きます。ガイドさんとご一緒すると、山や花などの様々な説明が聞けてラッキーです。

側溝の縁を歩く


準備体操を済ませてからいざ出発。
歩き始めは岩混じりのコンクリート舗装路で、デコボコしていてとても歩きにくいので側溝の縁を歩きます。既に花の最盛期は越えてしまっていて、僅かながら黄葉が始まっています。ガイドさんから色々な花の名前を聞きますが、傍から忘却してしまい何時間、覚えていられることやら?

イワイチョウの黄葉

イワギキョウとヨツバシオガマ

立山の稜線・予想以上に急斜面

大日岳(左)と奥大日岳

「一の越」までは、この歩きにくい舗装路が続きます。
一の越までほとんどが平坦な道のりです。
平坦路なのですが、寝不足のためか空気が薄いためか、はたまた良く噛まないで朝食を食べたのが災いしてか、ミズオチがムカついて気持ちが悪くなりました。
既に標高は2500mを超えているので、高山病の可能性も無いことはないと脅かされました。
でもこのツアーはゆっくりペースで助かります。
一の越へ着くころには少し体調も戻りました。

雪渓を横断

一の越からの穂高方面


一の越には山荘と立派なトイレがあります。
穂高・槍ヶ岳方面が眺望できます。槍ヶ岳は誰でも一目で確認できるほど特徴のある姿ですが、穂高連峰の右側にある円錐形の山は何でしょう?笠ケ岳でしょうか?

一の越山荘


山座同定用の案内板の周りには沢山の人が集っていて、空いてからにしようと思っていてすっかり忘れてしまいました。
次の機会までお預けです。

1班のメンバー


忘れないうちに一の越山荘で山バッジ(350円)を購入しました。後から分かったのですが山頂の雄山神社でも山バッジは売っていました。
一の越からはガレ場の急登です。

ガレ場に取り付く


ここからは、スタート順が入れ替わり最後尾になります。我々のツアーの先行組みに遅い人が居るようで、長蛇の列になっていて超スローペース。二三歩進むと止まるという状態で、一般登山者達はイライラが募っている様子です。その気持ちが良くわかり、なんだか申し訳ない気持ちになります。

稜線からの室堂方面


雄山への稜線は、両側に遮るものが無く風は強いですが眺望は素晴らしいです。室堂方面には大日岳、奥大日岳が見えます。振り返れば浄土山や龍王岳が間近に聳えています。

後方は龍王岳


稜線の風は冷たく汗をかいた背中には寒いくらいです。
稜線中ほどの平らで先行の班のメンバーが休んでいたので我々も小休止することにします。
ガイドのFさんから教えていただいたとおり、高山病の予防のために早めに多めの水分補給をします。

雄山山頂をバックに

ツアー客には体力にかなりの差があってここでギブアップする人も居ました。ここまで来て残念だけど無理は禁物です。中にはザックを他の人に持っていただいてまでして登っている中年の奥方も居ましたが…。
他の班はなかなか出発する気配がないので、我々の班が追い越していくことにします。
以前より長蛇の列がバラけて少しスピードが上がったかと思うと、あっけなく雄山山頂に到着してしまいました。

雪渓が残る


雄山山頂は360度の展望の筈ですが、残念ながら霧が上がっていて眺望がききません。雄山最高点には入場料がかかる祈願所がありますが立ち寄りませんでした。
小休止してから大汝山に向かいます。

大汝山


岩の間を少し下って稜線を20分ほどで大汝山に着きます。
大汝山は岩が積み重なった狭い山頂で、どなたが建てたか分からない記念碑をバックに大勢の人が記念写真を撮っています。

大汝山から雄山


大勢の人が順番待ちをしているのに、何時までも撮影場所を譲らない方はどこにでも居るようです。そんな光景を見ていても気分が良くないので早々に雄山に戻ることにします。

岩場を下る


雄山神社の社務所でオリジナルバッジ(500円)を購入。妻は息子と友人の子供の大学合格祈願のお守りを購入しました。さすが母親。お礼参りも大変だな~。

山崎カール方面


妻と私は1班で、ツアーガイドのFさんとともに先頭グループを歩きます。ガイドさんとご一緒すると、山や花などの様々な説明が聞けてラッキーです。

ガレ場の下り


ツアーの他の班が下山を始めたので我々も下山することにします。ザレの岩場なのでスリップや落石に注意しながら下ります。下山中にメンバーの一人が足を攣らせましたが大事に至らなくて良かったです。

一の越のトイレ


下りは比較的スムーズに進み一の越に到着。
下ってきた急な登山道を振り返ってメンバーの一人が「よく登れたね。自分を褒めてあげたい」と言っていました。

室堂に戻る


一の越からは、例の歩きにくい舗装路を室堂へ向かいます。高山植物を撮りたくて単独行動をしましたが、ピンボケ写真ばかりだったのは罰が当たったようです。

チングルマの綿毛

タカネシュロソウ

ウサギギク

「立山」の石碑です


室堂では観光客も混ざって大勢の人が行き交います。
バスの出発時刻まで時間が無いので急いで帰り支度をします。これから温泉に入って汗をながすことになっていますが、その前に妻とお決まりのビールをいただいたことは言うまでもありません。登りのスローペースが効を奏してか脱落者はツアー全体で1名だったようです。

ツアーゆえ時間に追われる立山登山でしたが、是非ゆっくりと再来したい気持ちにさせる山でした。