赤城山(黒檜山)
1,828m 群馬県
2018年6月30日の登頂は
ココ
赤城山ビジターセンター(10:05)→(10:55)駒ケ岳(11:00)→(11:45)黒檜山(12:50)→(13:43)黒檜山登山口→(14:00)赤城山ビジターセンター
【歩行時間 2時間45分】
丹沢の塔の岳ばかり登っていたので、偶には他の山にも行ってみようとガイドブックを眺めると、故深田久弥氏の百名山に目が向いてしまいます。先人が選んだ山になぜか不思議と惹きつけられるのです。多くの支持者がいてメジャーであることは間違いないのですが自分でも良く分かりません。でも多くの良い山が選ばれていることは確かだと思います。ということで今回も一人でも危険が少なく、日帰りできるという理由で赤城山(黒檜山)へ行くことにしました。
赤城山は関越自動車道で新潟へ向かうときに何度も見ている山で、とても大きいという印象があります。車で行くのも良いのですが帰りが疲れてしんどいので、JRのホリデーパスを利用して電車、バスで乗り継いで行くことにしました。自宅を5時50分に出てJR線で東京駅まで行き、長野新幹線「あさま」で高崎駅、両毛線で前橋駅へ、更に関越交通バスで終点の赤城山ビジターセンターバス停まで約4時間の長旅となります。
前橋駅から関越交通バスに乗り込んだのは、私の他に4人で皆さん登山スタイルでした。後で分かったのですがバスを全線乗ると何と1人当り片道1,500円もかかるのです。人数が揃うならレンタカーを借りた方が断然有利だと思います。
バスが赤城山に近づくにつれてカーブの多い山道になり体が左右に振られます。バスの右手の車窓から大きな山容の地蔵岳が見えてきます。始めはこの山を赤城山だと思い込んでいましたがバスの車内放送を聞いて間違いだと分かりました。
赤城山ビジターセンターバス停前の駐車場には4台ほど自家用車が停車していて、私と同類の姿も見えます。空は曇っていますが、雨の心配は無さそうです。軽くストレッチをして大沼(おのと読みます)方面に車道を歩き出します。右手には覚満淵(がくまんぷち)という「小尾瀬」の名が付いている水芭蕉や稀少な高山植物が生息する貴重な湿原の脇を通ります。少し興味はありますが、帰りの時間に余裕があったら寄ることにします。車道を10分ほどで駒ケ岳への登山口に着きます。
登山道というよりも里山の雑木林を登る感じの道で、時々一人しか通れないような鉄製の階段が出てきます。円満に通過するためには下山者との譲り合いの精神が必要です。尾根道に出ると東側が少し開けて展望がきいてきます。振り向くと尾根の先に知らない山(籠山)が見えます。少しの登りで呆気なく駒ケ岳(1685m)山頂に着きます。駒ケ岳山頂は樹木に囲まれていて展望も無く、4~5人で満員になりそうなほど狭いため、山頂を外して登山道で立ったまま小休止します。駒ケ岳は人でいう鈴木さんや佐藤さんのように本当にたくさんの地域で命名されている山名です。
黒檜山へは駒ケ岳から少し急な道を大ダルミへ下ります。山だから仕方がないのですが、折角登ったのに下らなければならないのはいつもながら惜しい気がします。正面に黒檜山への急坂が立ちはだかり、これを登るのかと気が滅入ってきます。立ち止まっても誰も助けてくれるわけではないし、何も解決しないのでゆっくり登ることにします。
雑木林の中の登りは展望も無く、ただひたすら歩を進めるだけですが、思っていたよりも早く黒檜山山頂に着きました。
山頂は小広くて15人くらいの登山者が食事をしたり、記念写真を撮ったりしてそれぞれに寛いでいます。霧に包まれていて視界は全く利きません。
我ながら晴天にめぐり合うことが少ない運命を恨みます。写真を撮っている方に記念撮影をお願いしてカメラに納まります。昼食時間を含めてゆっくりと1時間の休憩の後、黒檜山登山口へ向けて下山を開始します。
10分ほど往路を戻り、分岐を右に下ります。岩がごろごろした結構な急坂でここを登るのは辛そうに思いますが、何故か多くの登山者が黒檜山登山口からのルートを選ぶようです。登頂した時の達成感をより大きく感じられるからでしょうか?私は軟弱ハイカーですから出きる限り楽な行程を選んでしまいます。
下り始めると少し霧が晴れてきて、左側の樹間から大沼や地蔵岳が望めます。もう少し早く晴れてくれたら山頂から眺望が得られたかもしれないと思うと残念です。下山口は沼田へ抜ける赤城道路にあって、大沼を右に見ながらこの道路をビジターセンターへ向かいます。左手の黒檜山を見上げると、山頂辺りも少し霧が晴れているようでとても悔しかったです。覚満淵へも寄らずに家路につきました。