男 体 山
2,484m 栃木県
二荒山神社駐車場(8:22)→(8:25)二荒山神社登拝門(8:31)→(9:06)三合目 →(9:26)四合目 →(9:42)五合目(9:45)→(10:01)六合目 →(10:25)七合目 →(10:57)八合目 →(11:22)九合目下(11:31)→(11:32)九合目 →(11:59)男体山山頂(12:59)→(15:09)二荒山神社駐車場
【歩行時間 5時間19分】
国道120号線の金精峠を越えると中禅寺湖と男体山が見えてきます。
日光に足を踏み入れるのは小学5年生の林間学校以来43年ぶりになります。小学校の卒業文集のカットに戦場ヶ原から見えた男体山を書いた記憶があります。
二荒山神社中宮の鳥居脇の中禅寺湖に面した一番良い位置の駐車場が幸運にも1台分だけ空いていました。途中の駐車場は既に何台もが駐車していたので心配していたところでした。
中禅寺湖に面する鳥居をくぐり、石段を上がると正面にお社があり登山(宗教の山なので登拝と言うそうです)の安全を祈願します。
右手の社務所で住所、氏名、人数、下り口を記入し登拝料一人500円を添えて登拝の申し込みをします。
巫女さんから御守りを受け取り、初めての登拝ですかと訊ねられ「そうです」と答えると慣れた口調で登拝案内図を添えて道順を教えてくださいます。
数人の登山者がほぼ同時に出発します。
境内の右手奥にある小さな登拝門を通って登山道に入っていきます。石段を数段登り、杉林を縫うように付けられた道を行きます。
登拝門に向かう登山者
登拝門
四合目の鳥居
35分ほどで三合目の舗装道路に出て、ここから四合目まではこの舗装された林道を歩きます。
樹間から時に中禅寺湖を見下ろし大きくUターンを繰り返して鳥居の建つ四合目に着きます。
四合目から岩混じりの本格的な登山道になります。石畳のように整備されているわけではありませんが、岩を適度な高さで重ねて歩きやすいようにしてあります。後方には中禅寺湖を見ながらの山登りです。
五合目の避難小屋
五合目に着きました。五合目には10帖ほどの避難小屋が建ち休憩できるように中にベンチが置かれています。
続いて中年男女の4人組のグループが到着しました。そのうちの女性が小屋を覗き、中に一人の男性が休んでいるのを見て、外で休むことにしたようです。私も立ったまま水分補給して3分ほど滞在して出発します。
シラビソの樹林帯から灌木帯に変わると視界が少しだけ開け振り向くと樹間から中禅寺湖と日光の山々が見えます。更に登ると岩が多くなって急坂になります。
中禅寺湖が見える
岩が転がる登山道
六合目に着くと登山道が崩れて迂回するようになっています。一人の男性が休憩している横をすり抜けます。
「迂回路」の看板は、かなり以前に設置されたようでペンキは色褪せ文字も見難くなっています。迂回路は六合目の道標の脇から杉林の中に付いています。迂回路はU字型に掘れて高い段差になって歩きにくい箇所もあります。
六合目の迂回場所
岩がかなり大振りになって一歩の幅も大きくなります。再びガレ場に出てジグザグを切りながら急坂を登っていきます。今日は快晴の予報でしたが、時々霧が出て視界が遮られます。
大きな岩がある展望の良いところで男女が休んでいます。お爺さんと20代の孫娘のカップルのようです。なんだかほのぼのとして羨ましい限りです。七合目の標識は木陰の目立たないところに設置してあり、見逃すところでした。
お爺さんとお孫さん
少し紅葉が始まった
鳥居を潜る
後方の視界が開け鳥居をくぐり少し登ると、話し声が聞こえてきて休憩小屋の建つ八合目に着きます。
何人もの登山者が休んでいて私が腰を下ろせる場所がありません。仕方なくここは通過してもう少し先に行ってから休むことにします。
八合目避難小屋
再び岩混じりの登山道を歩きます。シラビソの樹林帯に変わり、そこに付けられた登山道は本来、1mほどなのでしょうがそこはU字溝のように掘れて滑りやすくなってしまったため、その両側を登山者が歩いて下草も痛めつけられています。植物を蘇生させるための保護ネットが敷設されていますが、何時になったら根付くことでしょう。
土が掘れてしまった山道
九合目の下あたりでザックを下ろして休憩を取ることにします。ここまで来れば、あと僅かで山頂に到着するはずです。しばらくの間、往来の登山者を眺めながらぼんやりします。先に抜かしたお爺さんの二人連れが登っていきます。それを見て私も出発する決意をします。
九合目を過ぎるあたりから丸太の土留め階段になります。
登山者の階段が嫌いだという言葉を聞いたことがありますが、私は短い距離で高さを稼げるし、登りやすいので比較的好きな方です。階段を登っていくと周りの樹木が無くなり、急に視界が開けます。火山砂礫の赤い階段を上り続けます。多数の登拝者が踏み固めていて他の山のようにズルズル滑ることはありません。後方には中禅寺湖を取り囲んだ山々が見下ろせます。何年か前に家族で登った奥白根山が見えます。
視界が開ける
中禅寺湖と周囲の山々
遠くのピークが奥白根山
赤い砂礫の階段を登りきると男体山頂に着きます。登り口には二荒山大神の御神像や奥宮の社務所、更に進むと天に向けて刀が差された山頂がありました。ここからの眺望は360度ですが、北東から東南方面に掛けては雲が空間を占領していて見渡すことができません。まあ、これだけ見えればOKということにします。
刀が差された山頂
時間の余裕があるので、山頂で1時間くらいはゆっくりと雲が晴れるのを待つことにします。
カップ麺とおむすびの昼食を採ります。今、野菜がタップリ入ったCOOPのカップ麺にはまっています。
食べ終わる頃には、更に雲が増えてしまい、晴れそうにないので、往路を下山しました。
二荒山大神の御神像
駐車場で帰りの支度をしていると、お爺さんとお孫さんのお二人が、私の方に近づいてきます。隣に車を留めていたのでした。今回の山行で何度も目を合わせたお二人と、最後にこんな形でお会いするとは夢にも思いませんでした。
帰り支度をしながら山の話しに花が咲きました。先月、日光白根山登山の翌日に男体山へ登る予定が悪天候で断念し、今日はリベンジだと話してくれました。単独登山が多い私には楽しい一時でした。
翌日の予定もあり後ろ髪を引かれる思いで別れを告げて、今日の宿に向かいました。