大渚山 雨飾山
1,566m・1,963m 新潟県・長野県
【10月19日】
鎌池==大渚山登山口(湯峠)(13:25)→(14:44)大渚山山頂展望台→(15:54)湯峠==熱泉荘泊
【行動時間 2時間29分】
【10月20日】
熱泉荘==雨飾高原キャンプ場(5:25)→(7:02)荒菅沢 →(8:53)雨飾山山頂 →(9:32)笹平 →(10:16)中ノ池 (11:04)一ぷく処 →(12:12)雨飾山荘
【行動時間 6時間47分】
足慣らしに登った大渚山
雨飾山は、長野県北安曇郡小谷村と新潟県糸魚川市の県境にあり、上信越高原国立公園に属する妙高山や火打山などとともに頸城山塊を代表する峰の一つです。主な登山口は、長野県側の小谷温泉と新潟県側の雨飾温泉とがあり、今回は小谷温泉から雨飾温泉へ抜ける縦走コースを歩きました。
一日目は紅葉が始まった鎌池を見学したのち、わずかに青空が垣間見える中、湯峠から大渚山をピストンしました。準備運動程度の軽い山と思っていたら大間違いで、濡れた石でスリップして尻もちをつくし筋肉痛にはなるし、甘くみて失敗でした。
1日目 蒲池散策~大渚山登山
初日は、鎌池の散策と大渚山への足慣らし登山です。
曇り空ですが、何とかもってくれそうな天気です。大渚山登山の前に鎌池に立ち寄ります。
鎌池は、標高1,190mにあるブナ林に囲まれた神秘の池です。一周約2km.の遊歩道で約40分ほどですが、今回は時間の関係で池の畔への往復だけです。
紅葉のシーズンにはカメラマンの魂をゆさぶる景勝地となっているようです。
この建物は「鎌池ブナ林亭」です。
ボロ織り、漬物や茸の加工品などを販売しています。
鎌池の畔に降りました。モミジの葉は未だ緑です。紅葉になったらきっと綺麗な絵が撮れることでしょう。確かに神秘的な雰囲気が漂っています。
ブナの白い木肌がとても綺麗です
少し色付いている木々もあります。
お子様連れのご家族が紅葉をバックに記念撮影をしていました。
僕にもあんな時代もあったな~と、なぜか頬が緩んできます。
鎌池の周りを回りたいという衝動に駆られますが、今回は時間に余裕がありません。
残念ですが鎌池駐車場へ戻ります。
鎌池から湯峠へ向かう車中から、大渚山らしき山が見えてきました。
鎌池から湯峠はバスで移動しました。
天候の良いときは、雨飾山が望めるようです。
湯峠にある登山口から大渚山を目指します。
潅木帯の中を歩き始めます。
潅木帯を歩き、少し開けたところにでました。
天狗原山・金山と思われる山が雲の上に頭を出しています。
青空が少し覗いてきました。明日はどうなるのでしょうか。
雨飾山の山頂が僅かに頭をのぞかせました。
慌てて撮影します。山の天候は変わりやすいので…。
三角点のある東峰ピークで小休止します。
続いて山頂の展望台へ向かいます。
泥濘が多い平坦な道を西峰山頂へ向けて進みます。
東峰からは僅かの時間で西峰の展望台に到着します。
展望台に着くと、それまで立ち込めていた霧が晴れて、雨飾山をはじめ、天狗原山、金山、戸隠連峰や高妻山、北アルプスの山々や白馬連峰までが姿を見せてくれました。
期待していなかっただけに、とても感激し長い間見とれてしまいました
天狗原山と金山です 堂々とした山です
左のピークが黒姫山 中央が高妻山です
中央の奥が戸隠山、右のゴツゴツは西岳です
鹿島鑓ケ岳、五竜岳、唐松岳と思われます
西方面にはおむすび型の戸倉山(?)の向こうに糸魚川の市街も望めました。
2日目 雨飾山登山
大渚山西峰展望台からの雨飾山です
二日目の雨飾山の本番は、朝からの雨に見舞われ、正しく「雨に飾られた山」の登山となりました。
雨飾高原キャンプ場からやや下り気味に歩き始め、尾根への取り付きから急登が始まり、私には苦しい登りとなりました。山頂では強風雨で眺望も無く、少しの滞在で下山を余儀なくされましたが、下山路の薬師尾根では紅葉の景色を眺めることができ、それなりに楽しむことができる山行でした。
それにも増して今回の山行で、8月の南アルプス南部縦走のメンバーAさんと偶然にもお会いできたことが一番の感激となりました。
今日は、朝から雨が降っています。雨飾高原キャンプ場の駐車場には既に多くの車が停車していて、バスの団体登山者も混じり、人気のほどが知れます。
重い足取りで雨飾高原キャンプ場登山口を歩き始めます。
雨飾山登山口から山頂まで11分割した400m毎の標識が目印になります。
11分の2までは沢沿いの平坦路ですが、その後は急登の連続になります。
荒菅沢に着きました。ここへ来るまで1時間40分ほどでした。
沢を渡ってから、ここで小休止します。
雨は一向に止む気配がありません。
ただ只管、黙々と歩を進めるだけです。何だかお通夜の行進のようです。
山頂に近づいてくると風が強くなってきました。
笹平辺りでは立っているだけだとかなりの寒気を感じ、濡れた手袋では手がかじかんでしまいます。
目の前に山頂らしき姿が近づいてきましたが、まだ小一時間は歩かなければなりません。
山頂到着は8時53分、3時間30分を要しました。
丹沢の塔ノ岳レベルの標高差でしたが、予想以上に厳しく疲れた登山となりました。
猫の耳と呼ばれている双耳峰の南峰には三角点が、北峰には6体の石仏が並んでいます。
山頂は強風のため長居をする環境にありません。
他の団体客の到着に合わせて下山を開始します。
山頂直下の急斜面です
梶山分岐から雨飾温泉方面へ向かうと鬼ケ面山が見えてきます
中の池までの急坂下りを過ぎると開けた稜線に出ます。
この稜線の両側の山面は紅葉が進んでいます。
この紅葉が雨の中を歩き続けて萎んでしまった心を和ませてくれます。綺麗な紅葉を見ることができて、今回の山行のお土産ができました。
「一ぷく処」として環境省が建てた看板です。
薬師尾根から眺める紅葉です。
左の三角は鋸岳(1631m)です。
雨飾温泉まで1時間30分くらいのところです。
杉の木の下が4mほどの崖で、アルミの階段があります。
紅葉が進んでいるところも散見されます。
山麓が近づいてきました。
あと1時間くらい頑張れば温泉に入れます。
12時12分に雨飾山荘に到着しました。
結局、雨が上がることはありませんでした。
5人入ると一杯になる小さな温泉でしたが、雨に濡れた体をしっかり温めることができました。
ラーメンとビールとお酒をAさんと一緒に美味しくいただきました(^^♪
もっとお手軽な山だと正直バカにしていましたが、急登、急下りの連続で、とてもハードに感じました。
標高差ばかりではないことを改めて思い知らされた山行となりました。
カメラが風邪を引いてしまい、写真がぼやけてしまったことは残念でした(^^;