十 勝 岳

2,077m 北海道

2011年8月13日(土)  晴れ
【メンバー】 クラブツーリズムメンバー

望岳台(4:56)→ 白金荘分岐 → 十勝岳避難小屋 → 雲ノ平分岐 → 昭和噴火口 → 十勝岳山頂 →(往路を戻る)→(12:11)望岳台

【行動時間 7時間15分】

十勝岳は、北海道中央部の大雪山国立公園内の十勝連峰の主峰で、活火山であり2004年4月には有色噴煙が上がり火山性微動が観測されるなど、いつ噴火してもおかしくない状況にあります。いまでも白いガスを吹き上げています。
今日は、一般的な望岳台からの人気コースを歩きます。
昨日とはうって変わって、雲ひとつ無い晴天に恵まれました。

望岳台の駐車場からは、十勝岳はもとより、美瑛岳、富良野岳や昨日嵐の中を登った大雪山(旭岳)もその全容を見せています。

十勝岳は、山頂に至るまで樹木は無く、僅かに火山灰土に定着できる極物が点在しているだけで、登山中、展望は開けているのですが、その分直射日光を受けるため夏場は早朝に登るほうが快適な山です。

昔のスキー場跡の車道であった緩やかな道をダラダラと登って行きます。

右側には富良野岳が朝日を浴びて輝いています。
とてもカッコの良い山です。

左手の美瑛富士の鞍部から日の出が見えます。1時間ほどで十勝岳非難小屋に着きます。

未だ完成して何年も経っていないみたいでとてもしっかりした建物です。近くにはマグマの観測計器が設置されています。とてもアナログチックな設備です。

マルバシモツケ

オヤマリンドウ

ウラジロタデ

シラタマノキ

メアカンキンバイ

エゾオヤマリンドウ

非難小屋からは、ジグザグに切られた火山砂礫のガレた道となり、また少し傾斜が増しますが、苦しめられるほどではありません。

次第に非難小屋が小さくなっていきます。
同じような道を坦々と登ります。

前十勝岳横の噴煙が近づいてきました。
でも火山特有の硫黄臭などは感じません。

ザレの道をジグザグを切って登ると十勝岳本峰が見えてきました。

ザレの道を登ること約2時間ほどで、新々噴火口の肩に着きます。ここからは、十勝岳の山頂部や噴気を上げる新噴火口も望めます。

東に目をやると東大雪の山々が望めます。 火口の縁の火山砂礫の平坦で広い道を山頂へ向けて進みます。

沢状の窪地には残雪も見えます。
山頂が近づくと傾斜が増し大小の火山岩や砂礫の急斜面を登っていきます。
岩の間を登りつめると十勝岳の山頂に着きます。

山頂の周囲には遮るものが何も無く、近くに富良野岳や美瑛岳、少し離れて旭岳やトムラウシの大雪山系など360度のパノラマが望めます。

山頂からは約140Kmも離れた後方羊蹄山の山頂を確認することができました。

天候が良くて予定以上の時間を山頂で過ごし、十分に展望を楽しんでから往路を下山しました。

下山中に何人もの登山者とすれ違いましたが、どなたも汗びっしょりで、日影が全く無い強い日差しの中を登るのは、かなり辛いものがありそうだと他人事ながら同情せずにはいられませんでした。

何だかあっけなく登ってしまったような感じです。
特に険しい箇所も無く、普通の方であれば十分に楽しめる山のように思います。
でも、日射には注意が必要ですね。