金 時 山

1,213m  神奈川県

2011年3月2日(水)  雪
【メンバー】 kurataさん、yamahitsujiさん、taishiさん、私

地蔵堂バス停(10:13)→(10:29)金時山登山口 →(10:36)夕日の滝 →(10:44)金時山登山口 →(11:05)東屋(11:13)→(11:54)尾根(11:57)→(12:31)分岐(12:38)→(13:14)金時山(14:00)→(14:19)矢倉沢峠分岐 →(14:47)金時宿り石 →(15:05)公時神社(15:10)→(15:15)金時神社登山口

【行動時間:5時間2分 歩行時間:3時間53分】

■写真の説明


2006年10月11日以来、なんと4年半ぶりに金時山に登りに行きました。金時山は山登りを始めた当時、子供らを連れて頻繁に登りに行った山なのですが…
朝の横浜は曇り空で、今にも雨が落ちそうな様子でしたが、Yahoo天気予報によると、箱根地方は晴れとのことでした。
半信半疑でしたが、現地近くで確認するのが一番だと思い秦野駅で様子を見ていましたが、雨が上がる気配はありません。それでも同行メンバーとは予定通り新松田駅に集合することにしました。

新松田駅では一層、雨足が激しく、メンバーと中止するかの相談をしましたが、メンバーのチャレンジ意欲は高く、Yahoo天気の予報を信じて決行することにします。
どうも今日のメンバーのある人物が参加する時は、雨に降られるケースが多く、雨を呼ぶ男なのでしょうか?そんなことを話しながら地蔵堂バス停に着きます。
地蔵堂には、駐車場とトイレが完備しています。

今日は、地蔵堂から夕日の滝に寄り道してから山頂を目指し、反対側の公時神社に下る歩行時間約3時間半の金太郎コースを歩きます。
あまり歩く人は居ないようで、地蔵堂バス停で降り立ったのは我々メンバー以外には誰も居ませんでした。(山頂に着くまでは、登頂回数1200回以上のおばあちゃん一人にお会いしただけでした)

地蔵堂バス停を出るころは、みぞれ交じりの雨になりました。歩き始めて直ぐに金太郎の生家跡の前に「金太郎の遊び石」という大きな岩が置かれた広場があります。

この広場の顔出看板で記念写真を撮ります。こんな天気なので気持ちだけでも落ち込まないように、みんなが自然にテンションを上げようとしています。

15分ほどで金時山方面と夕日の滝への分岐になり、夕日の滝の見学に向います。
夕日の滝は、酒匂川の上流の内川にかかる落差23m、幅5mの滝で、毎年1月中旬の夕日がこの滝口に沈むことからこの名が付いたといわれています。また、金太郎が産湯をつかったという伝説もありますが、信憑性には疑問があります。

先ほどの分岐へ戻り、いよいよ金時山へ向います。
植林地の中の緩やかな道を登ると、迂回路の標識がぶら下がっています。がけ崩れでも発生しているのでしょうか?

標識どおりに遠回りで急坂の迂回路を登り、本来の道に合流して振り返ると、そこには迂回路の看板はあるものの、通行止めの標識はありません。
何か騙されたような気持ちで歩き続けます。

植林地を抜けると東屋があり、ここで少し休憩することにします。

みぞれの降る量が増えてきました。誰の影響でしょうか?

少し小降りになったのを見計らって出発します。

東屋から少しで足柄峠への分岐を右に分け、左の沢に下りていきます。

沢は飛び石で渡ります。濡れた石はスリップに注意が必要です。
登るにしたがってみぞれから粉雪に変わってきました。気温が下がってきた証拠です。

しかし実は、私は雪が大好きなので心の中で歓迎していました。
何度か沢を飛び石や丸太橋で渡り、再び植林地に入ると尾根筋に出ます。

このコースを歩くのは初めてであることや、周囲の景色が見えないこともあり、現在地が分かりません。kurataさんやyamahitsujiさんが持っているスマートフォンのGPS機能が頼りになります。

立ち休みの後、潅木帯の中を雪と戯れながら尾根を登ります。枯れ木に雪が付いた樹氷が綺麗です。
何だかこの雪に心がウキウキします。メンバーの雨男がくれたプレゼントですね。

突然、視界が広がり金時山が望めるところに出ます。
ここからの金時山は急勾配で険しい山に見えます。

雪が付いた笹のトンネルを抜けると足柄峠からの林道に合流します。ここは広場になっていてベンチもあり、一休みすることにします。

ここから山頂まで標識に40分とありますが、雪道でもあるのでもう少し時間が掛かると思います。

林道を僅かに下り、林道終点の小屋を右に見て階段を登り始めます。

この道はそのほとんどが階段で、スチール製の階段が12回現れます。この階段にはそれぞれに干支の名前が付いていて、最後の「いのしし」を登りきると山頂はもう僅かです。

山頂には、誰一人として登山者の姿は無く(当然でしょうが…)富士山をバックに記念撮影します。(当然富士山は全く見えません)

お昼は、山頂でおそばを食べることにしていたので、二軒ある茶屋のどちらにしようか話していると、金太郎茶屋の中から手招きする姿が見えます。ということで自主性がないですが、金太郎茶屋に入ることにします。
手招きしていたのは店の方ではなく、3時間前から茶屋でお酒を召し上がっていた中年カップルのお客様で、このお二人以外にお客様が居ないため茶屋を離れ難かったようです。

我々が茶屋に入ると、自称「何とかの間寛平」と名乗る陽気な男性のカップルは下山していきました。 お約束の山菜そば、おでんと今日は特別にビールを付けて少し遅い昼食です。

茶屋のおかみさんのサービスで、特性クリームを付けたトーストをご馳走してくださいました。Netで見ていたとおりの心温まる気遣いをいただきました。
Taishiさんはお土産に「金太郎の腹掛」を求めました。自分でするのでしょうか??

茶屋の外は雪が深々と降っています。
予想していなかった雪でアイゼンの準備もないことから、長居しないで下山することにします。
親切なおかみさんに別れを告げ、雪の降る中を公時神社に向けて下山します。ここの下りは、石ゴロの歩き難い道だった記憶ですが、雪が積もっているお陰で、表層のスリップだけ注意すれば快適に下れます。

遮るものがない尾根道なので右側から吹付ける風雪に頬が痛く感じます。でも何だかみんなもそれなりに楽しそうです。
矢倉沢峠への道を正面に見送り右折します。雪の重みで垂れ下がった枝が、行く手を遮ります。枝の雪払いをしながら下ります。

植林地の中に入ると次第に積雪量が減り、シャーベット状の雪になり足元が悪くなってきます。誰かが「雪道のほうが歩きやすいね」と言います。その通り。適度な積雪の雪道の方が歩きやすく、それを体感できたことはとても有意義でした。雪道が好きになってもらえて嬉しいです。
歩き難い岩場を回りこみ振り返ると「金時宿り石」の正面です。この岩の洞窟の中で金太郎が暮らしていたという伝説がある岩です。

更に下ると林道に出て僅かで公時神社に着きます。
我々を待っていたかのように社の屋根から次々と雪が落下してきます。歓迎されているのでしょうか?

公時神社で安全に下山できたことのお礼を済ませ、入口の鳥居まで来ると、なんと太陽が顔を見せたではありませんか。
今日の雨男パワーは強烈です(^^♪

仙石バス停まで歩き、塔ノ沢の「ひめしゃらの湯」で今日の汗を流して帰宅しました。 今回の登山は、最初は小雨からみぞれ、そして雪、そして最後には晴れと全ての天候を体感させてくれました。こんな天気はめったにないことですよね。
楽しく印象に残る山登りの環境を作ってくださったTさんパワーに感謝するとともに、みなさんのご協力があったればこその山行でした。ありがとうございました。
でも、いつかは「一日晴れ」の時に是非ともご一緒したいね~Tさん。(^^♪