御正体山
1,681.6m 山梨県
今倉山登山口〔道坂トンネル西口〕(8:55)→(10:05)岩下ノ丸(10:10)→(10:55)白井平分岐(11:00)→(11:45)御正体山(12:05)→(13:20)岩下ノ丸(13:25)→(14:15)今倉山登山口
【歩行時間 4時間45分】
御正体山は、山梨県の山中湖の北東に位置する道志山塊の最高峰です。また、日本200名山、山梨県100名山にも指定されている名山です。山の南側には渓谷を持つ道志川が流れ、私の住む横浜市では明治30年からこの道志川を水源として取水しており、道志村とは友好・交流に関する協定が結ばれ、道志村を「横浜市民ふるさと村」とすることに合意されています。私ももっと訪れなければならない地域なのです。
昨年から登ろうと計画していたのですが、交通の便が悪くてなかなか遠い山でした。自家用車を利用して出かけます。
道志川沿いの国道143号線を山中湖方面に進み、道志村役場を過ぎた先の神地の信号を都留市方面へ右折し、トンネルを抜けた右側に駐車スペースがあります。既に3台の車が駐車してありました。
ここは「今倉山登山口」となっていてどこにも「御正体山」の名前はでてきません。辛うじて、都留市が建てた案内看板に「至御正体山」と書かれているだけで、今倉山周辺だけの案内地図です。交通の便が悪すぎるので御正体山への登山はマイナーなのでしょうか。
登り始めは樹林の中の黒土の道を登ります。所々に急坂がありますが、数十メートルも続くことはありません。
15分ほどで今倉山-御正体山への尾根道に飛び出します。御正体山方面に右へ行きます。
尾根道をやや下り気味に進むと、どなたかのHPに書かれていた「文字が読めない案内板」がありました。確かに何が書いてあるのかわかりません。
この道は、木の根が階段状になったような道をひたすら登ります。
檜の林のやや急な坂を登ると、ひょっこり小さな広場に出ます。例の読めない看板と三等三角点標がありました。ここが1228m峰だと思います。
少し行くと左側が開けた広い尾根道に出ます。ここはヤマオダマキの群生地で、未だ蕾が多くて咲いている株は少なく、時期が早くて残念です。
フタリシズカ
ミヤマオダマキ
エゾノタチツボスミレ
更に進み檜林の中に入ると、今度はフタリシズカを見つけました。ここも登山道の両側一帯にその葉が群生していて、季節には見事な姿を見せてくれることでしょう。 檜林を抜け、再び開けた平らな尾根に出ると「平成二十年度植栽地」と書かれた木製の新しい標柱が建っています。近づいてみると「横浜市水源かん養林」とも書かれていて、ここが私の住む横浜市の水源となる林なのだということがわかりました。
左側には丹沢山塊の山々が連なっていますが山名は判明しません。前方に二つの山頂が見え、その後方には雪を被った富士山が頭を覗かせています。手前のピークが牧ノ沢山で奥のピークが御正体山だと思います。今日始めて御正体山の山頂を拝むことができました。
今日のコースは小さなピークがたくさんあって、アップダウンがとても多い尾根道です。尾根道を僅かに登ると小広い平らに着きます。三角点が設置されているのでここが「岩下ノ丸」のピークだと思います。何の表示も無く周囲も樹林に囲まれていて現在位置も良く分かりません。
やや急な道を鞍部に向かって下ります。再び登りとなりピークのような岩の横を通り抜け少し下ると分岐のある小さな広場に出ます。 ここが白井平分岐だと思います。
ここから40分ほどの急登なので少し休んでおくことにします。休んでいると後方から単独の中年男性が止まらずに登っていきました。元気がいいな~と羨ましく思いながら見送ります。6分ほど休んでからジグザグに付けられた最後の急坂を、息を切らしながら登り始めます。
ヒラメ筋が悲鳴を上げています。眺望も無い潅木帯の中を歩くと、分岐で抜かれた男性が立ち止まっていました。
やはりあのペースでは登り切れなかったみたいで休んでいます。横を抜けて先に進むとブナ林に変わり、クワガタソウの花を撮影しているところで、再び例の男性に抜かれ、更に登ると御正体山の広い山頂にとび出します。
山頂にはテーブルで食事をしている二人の男性と、例の男性だけです。
周囲は木々が生長してしまって全く眺望はありません。小さな祠、山名標柱や皇太子殿下の登頂を記す看板などが立っています。
クワガタソウ
コゴメウツギ
アカヤシオ
カマツカ
サラサドウダン
ヤコブボロギク
テーブルの片隅を拝借して食事にします。食事といってもおむすびとクリームパンの質素なものです。
数分で食べ終わり、眺望も無く、長居していてもほかに楽しいこともないので、山頂を見回して咲いている木々の花の写真を撮って往路を下山しました。
道志の湯
登山口に着くころには小腹が空いてきたので、駐車場で卵・葱入りのラーメンを作って食べ、道志村営の「道志の湯」で汗を流してから帰途につきました。
道志の湯は、道志川の支流、室久保川の渓流沿いにある温泉施設で、泉質はカルシウムやナトリウムを含む硫酸塩泉です。
男女それぞれに内風呂と露天風呂があります。
横浜市民は一般500円のところ、300円で入浴できました。ラッキー!