三 頭 山

1,528m  東京都

2008年7月21日(月)  曇り
【メンバー】 単独

都民の森バス停(10:30)→(10:41)森林館 →(11:00)三頭大滝(11:04)→(11:47)ムシカリ峠(11:56)→(12:08)三頭山【西峰】(12:20)→ 中央峰 →(12:26)東峰展望台 →(12:51)野鳥観察小屋分岐 →(12:56)見晴し小屋 → (13:20)鞘口峠 →(13:45)森林館(13:55)→(14:05)都民の森バス停

【歩行時間 3時間】

奥多摩の三頭山へ登ってきました。「三頭山」は、大岳山、御前山とともに奥多摩三山に数えられ、その三山の中の最高峰です。檜原都民の森の一角にあるため、森の散策とセットで登られることが多いようです。
今回は、都民の森入口から三頭大滝を経由して、ブナの道から三頭山に登り、バス便の多い奥多摩湖へ下るコースを歩く予定で出発しました。

ホリデー快速あきかわ1号で武蔵五日市駅に着いたのは8時48分。さらに西東京バスを乗り継いで檜原都民の森の駐車場に着いたのは10時20分過ぎになっていました。自宅から3時間半の長旅でした。
駐車場には多くのライダーが集結しています。奥多摩道路を疾走するために集まっているみたいです。

さすがに東京都の施設だけあって、売店やトイレなど整備が行き届いています。売店の前で配っていた案内パンフレットを頂戴して行程の確認をします。散策コースが多数あるのでかえって迷ってしまいます。
小さな川沿いの舗装された坂道を歩き始めます。ポツリポツリと花が咲いています。

森林館への登りの階段の途中で花の写真を撮ろうと立ち止まっていると、立派なスズメバチが頭の周りを威嚇するように旋回します。縄張りを荒らされたと思っているのでしょうか?少し待ってくれと言いながら、さっさと撮影をすませて歩き始めます。

直ぐに森林館に着き、森林セラピーロードに認定されている「大滝の道」という木のチップが敷かれた平坦な道を三頭大滝に向けて歩きます。

5分ほどで左が開け、展望台のように山の看板が立つところに出ますが、今日の天候はガスがかかっていて全く見えません。
道端にはホタルブクロがあちこちに咲き、思わずしゃがみこんで撮影してしまいます。ここのホタルブクロは白っぽくてなかなかホワイトバランスが上手くとれず、何度撮影しても満足いく写真が撮れません。

ナツツバキ

ホタルブクロ

ヤマアジサイ

ギンバイソウ

フジウツギ


だらだらと歩くうちに20分ほどで三頭大滝に着きます。大滝の前には滝見橋が架かっていて橋を渡りながら間近で見ることができます。
橋の対岸は通行止めになっていて入れないようになっていました。橋の手前に戻り左手の登山道に入ります。


三頭大滝

直ぐに立派な大滝休憩小屋があり、更に進み小さな沢を渡ると二股に分かれていたので右の「ブナの路」を行きます。
ここからは沢沿いの道で、水の流れが涼しげに聞こえます。暑いときは近くで水が流れているだけで気持ちが落ち着きます。
沢を何度か渡り返しながら登ると、ベンチがある休憩場所に着きます。

ここで道は分岐していて右は「コマドリの路」で野鳥観察小屋の方へ行くようです。ご夫婦らしい男女二名の方が休まれていましたが、そのまま通過して左の「ブナの路」を進みます。途中で単独のご婦人を追い越しましたが、ムシカリ峠まで会う人はありまんでした。

ムシカリ峠で少し休むことにします。ベンチが濡れているので、ザックを降ろすところを探していて、ギンリョウソウを見つけました。周囲を良く見ると其処此処で咲いています。しかし、どれを見ても出てきたばかりのようで花にはたくさんの土が付いていて、綺麗な姿の花は見当たりませんでした。



花探しで時間を費やしてしまい休んだ気はしませんが、山頂まで僅かなので出発することにします。 少し傾斜がきつくなって分岐が現れます。案内板には左が山頂のような記載なので左へ進みます。何歩か踏ん張ると山頂の広場に飛び出します。


山頂には山名標柱やベンチがあり、何組かのハイカーが休んでいます。生憎の天候で眺望は全くありません。お腹も少し空いているので、いつものパンを水と一緒に流し込みます。次々とハイカーが到着します。天候が回復する見込みはなく長居しても意味がないので、東峰の展望台の方へでも行ってみる事にします。



山頂から直ぐの急な坂道を慎重に下り、道標に導かれて分岐を左に登り返します。少しでベンチのある中央峰?に着きます。ブナの路で追い越したご婦人が休んでいました。立ち止まることも無く、下り気味に進むと西峰に着きます。



ここには山名標柱が立っています。丁度、小学生くらいの男子を連れたお父さんが到着したところでした。記念撮影を撮るようなので「撮りましょうか」と声を掛けましたが、結構ですと断られました。父子の記念になるのにと思いながら「気をつけて」といって先の展望台へ向かいます。

展望台までは急な下りで、あの父子はここを登って来たのだと感心しました。木製の立派な展望台ですが、当然眺望はありません。案内板の解説によるとここからは大岳山が望めるようです。四人の中年パーティが到着したので、場所を譲ることにします。その人たちも眺望が無くがっかりしていました。ここから奥多摩湖へ向かう予定でしたが、何故か気持ちが萎えていて、西峰まで登り返して奥多摩湖へ下る気になれません。無理をすることもないのでコースを変更して、鞘口(さいくち)峠経由で奥多摩湖へ下ることにします。

鞘口峠まではブナなどの林のやや急な尾根道を下ります。誰一人として会いません。こちらへ下る人は居ないのでしょうか?ブヨが顔の周りを纏わりつくので、防虫網付きの帽子を被ります。これは快適です。
暫く下ると野鳥観察小屋への分岐を過ぎ、見晴し小屋を過ぎると、その先の分岐で「登りで遠回りの遊歩道」と「下り気味で近道風の登山道」の選択を迫られます。

登山道の方が楽そうなので登山道を行きかけましたが、普段歩かれていないような感じがして不安なので引き返し、遊歩道を進むことにします。遊歩道とはいっても高尾山レベルの登山道です。この先にも登山道と遊歩道とが交差しますが、もう迷うことなく遊歩道を歩きます。

山頂から1時間ほどで鞘口峠に着きましたが、ここで愕然とします。奥多摩湖方面への登山道は全て崩壊危険のため通行禁止になっています。ここで完全に奥多摩湖方面に行くことは諦め、檜原都民の森駐車場から帰ることにします。
公園内だからと甘くみて事前調査が足りなかったことを反省します。都民の森から武蔵五日市駅行きのバスの発車時刻までは相当時間が余るので、ノンビリと花でも撮影しながら下ることにします。とは言っても撮影する花も少なくダラダラと歩いていくと直ぐに森林館に着きます。


ここでは、丸太切りの体験コーナーがあって、何組かの家族連れが楽しんでいます。我が家にもこんな時期があったな~と昔を懐かしく思い出します。
ここまで下ってくるまでに相当の汗を掻きシャツが濡れて気持ちが悪いので、シャツだけは着替えることにします。

森林館の建物の影で着替え、不要になった水も処分して軽量化を図り、帰り支度を済ませます。
スズメバチに遊ばれた階段を下り、駐車場前の売店でビールと山バッジを買い、ベンチでバスの時刻まで暇つぶしです。ビールの空き缶が増えてきたころバスが到着し帰途に着きました。

檜原村まで来るのに時間が掛かりますが、家族向けにはとてもよい森だと思います。

キツネノボタン

ギボウシ