浅 間 山せんげんやま

804m  神奈川県

2006年4月26日(水)  曇り
【メンバー】 妻 & 私

箱根湯本駅(10:01)→(10:10)旭日橋跡(10:12)→(10:19)湯坂路登山口 →(10:41)湯坂城跡(10:42)→(11:21)尾根道 →(12:37)浅間山(13:31)→ 千丈の滝分岐 →(14:02)富士見台(14:05)→(14:37)国道1号線登山口 → 富士屋ホテル見学 → 宮下駅

【歩行時間 3時間36分】

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箱根湯本駅前

旭日橋跡(箱根初の洋風吊橋)

現在の旭橋

横穴式源泉跡

横穴式源泉跡の数メートル先に湯坂路(鎌倉古道)の登り口があります。
妻の話では、初めの急坂を過ぎれば後は尾根道のダラダラ坂だということなので、いつもよりゆっくりペースで登ることにします。久しぶりに歩くので、ストレッチをするつもりでヒラメ筋を伸ばしながら進みます。石段や石畳の道で、往事の街道であったことがしのばれます。
登り口から20分ほどで湯坂城跡に着きます。確かに名残と思われる人工的な大きな岩があります。昔はエジプトのピラミッド築造と同じで、人力でしか運べなかったんだから、さぞかし強力(ゴウリキ)が沢山居たんだなぁと感心させられます。

湯坂路(鎌倉古道)登り口

杉の木の根元を踏みしめて、緩やかな坂道を進むと、前方に白っぽい花が見えます。やはり山桜でした。桜の下には丸太を横たえた簡易ベンチでお二人が休憩していました。「こんにちは」と声を掛けると、特等席を確保できたことが嬉しかったとみえて、満面の笑みで返事が返ってきました。少し羨ましいナ~。この先にもきっとチャンスはあると確信して先へ進みます。
少し先で「マムシグサ」を見つけました。怖そうな名前ですが、茎がマムシの模様に似ていることから呼ばれたそうで、気の毒な気がします。でもマムシグサの赤い実は長野県の伊那地方では腰痛の飲み薬にしているそうです。本当かな~?

道標は良く整備されています

湯坂城跡の立札

【 湯 坂 城 跡 】

 湯坂城は、室町時代、御厨(御殿場地方)から西相模一円に勢力をはった、大森氏が築城した城である。
 この大森氏は、明応4年(1495)相模支配を狙う伊勢宗瑞(北条早雲)に滅され、代って箱根山は、後北条氏の支配下になった。
 天正後年、豊臣秀吉と、後北条氏の確執が激しくなると、後北条氏は、秀吉との対決を予測し、小田原防衛のため箱根山に多くの山城を築くが、湯坂城もその時整備されたものと思われる。
 その規模については不明の点も多いが、残された土塁から当時の山城の姿がしのばれる。

杉の根元を歩く

穏やかな坂道

もみじの新緑が綺麗です

尾根道に出ました

丁度半分くらい

満開の桜の下を歩く

広い尾根に出ると、新緑のもみじが出迎えてくれました。春の新緑も美しいですが、秋の紅葉もきっと綺麗だと思います。今秋に絶対、再来すると決めました。ここからは、山桜があちらこちらに咲いています。妻は言ったことが当って天狗になっています。だらだらとした登りが続きます。左側が開けてくるとニ子山が見えてきました。更に進むと駒ケ岳、神山と次々に見慣れた箱根の山々が姿を現します。この角度から神山を望んだことがなかったのでしっかりカメラに収めました。

神山はなかなか立派です

大平台への分岐を振り返ります


何だかお腹が空いてきて力が出ないので座るのに適当なところを探しますが見つかりません。仕方が無いので、歩きながらサンドイッチを食べることにします。

間もなく山頂です


大平台への分岐を右に分け、振り返った景色は湯坂路を代表するような構図でした。
ここから10分ほどで浅間山の山頂に到着しました。

浅間山山頂(804m)


浅間山の山頂は、山名表示板とベンチが1つある丘といった感じのところです。山頂には、数人の登山者が休憩をとっています。私たちもここで大休止(昼食)を摂ることにします。サンドイッチは既に食べてしまっていたので、残りの「こゆるぎ茶飯」とおむすびを喧嘩のないように、全て半分ずついただくことにします。

山頂の広場


妻は以前「こゆるぎ茶飯」を食べてとても美味しかった印象があるようでした。
確かに薄味で美味しくいただけました。特にアサリを炊いたものが美味しく、帰りに買って帰ろうと意気が合いましたが、物忘れが始まった二人は、この事をその場に忘れてきてしまいました。

ヤマザクラ

ボケ

ツルシキミ

ドリップコーヒーを飲み終わる頃には、周囲には既に人影はなく皆様出発されていました。もう少し休もうと空いたベンチに横になり、空を見上げるとグレーの雲が近づいています。獣のような異臭もするし、出発しようということになり、宮下へ向けて下ります。 千条の滝への分岐で、行ってみようかとも思いましたが、往復すると40~50分のロスになるので次の機会にしようということになり止めましたが、千条の滝経由で小涌谷駅へ下るルートがあったことは下山してから知りました。また、計画性の無さが露呈しました。

富士見台

富士見台からの神山

樹間から明神が岳

箱根登山鉄道の踏切を渡ります

浅間山登り口

チェンバレンの王堂文庫跡


富士見台では金時山なども望め、箱根に居る実感を更に味わいました。下り道では2週間前にスカウトらと歩いて見つからなかったという「ヤブレガサ」やマムシグサ・ウラシマソウも見つけることができました。

国道1号線(旧東海道)の登山口


箱根登山鉄道の踏切を渡ると直ぐにチェンバレンの王堂文庫跡があります。ここは既に富士屋ホテルの一角となっています。

ヤブレガサ

マムシグサ

ウラシマソウ

富士屋ホテル

国道1号線に出て左手に進むと富士屋ホテルがあります。このホテルは、外国の要人が良く泊まられた由緒あるホテルです。妻はお庭を見たいとベルボーイに許可を得てどんどん敷地内へ入って行きます。遅れて私も続きます。このような時の妻の行動力は素晴らしいものがあります。富士屋ホテルは日本風の建物で、千と千尋の神隠しに出てくる湯屋を思い出しました。(裏手の雰囲気がそっくり)何時か泊まってみたいと思いました。
見学を終えて宮下駅から登山電車で箱根湯本へ向かう途中、橋梁の塗装工事の検査のために歩いた出山鉄橋を約30年ぶりに渡りました。今回は電車でしたが、仕事とはいえよく渡ったなと関心します。恐ろしいですね~。
箱根湯本駅でお約束のビールをいただき、ほろ酔い気分で横浜の人になりました。