檜 洞 丸
1,601m 神奈川県
自宅(6:15)→新松田(8:10)→(9:20)西丹沢自然教室(9:40)→登山口(9:44)→(10:18)ゴーラ沢出合(10:23)→(11:05)展望台(11:20)→ 分岐(12:27)→(12:42)檜洞丸(13:10)→(14:30)ゴーラ沢出合(14:40)→(15:15)西丹沢自然教室(15:40)→(16:50)新松田
【歩行時間 4時間37分】
蛭が岳からの檜洞丸
2週間前に丹沢山の帰りに車で送ってくださったお二人のご婦人の「7年も丹沢に通っているのなら、隅々まで知っているのでしょうね」という言葉にショックを受けました。それは塔の岳には回数が分からないくらい登っていた私ですが、丹沢山塊のほんの一部しか知らないことを気付かせてくれる言葉だったのです。
これをきっかけに西丹沢にも出かけてみようと決意し、ガイドブックを漁り、山登りを始めたばかりのときに登りたいと思っても、体力や技量が追いつかず登れなかった檜洞丸にターゲットを絞りました。
ガイドブックによると登山コース(つつじコース)は、けっこうハードとの記述があります。西丹沢は初めてのこともあり多少不安もあるので、行ってみての気分で畦ヶ丸に変更してもよいことにして、一人旅の気楽さでとりあえず西丹沢自然教室へ向かうことにしました。
西丹沢自然教室へは、新松田駅を8時10分発の富士急バスしかありませんので、塔の岳へ行くときより遅い6時15分に自宅を出ました。総理からゆで卵と柿の種を持たされていましたので、横浜駅ではおむすび2個と菓子パンを買い、飲み物は重いので新松田駅に着いてから買うことにします。
相鉄線の車内はいつもより遅い時間帯のためか通勤客で満席になりいつもと様子が違い何か場違いの感じがします。海老名駅から新松田駅までの小田急線の車内もたくさんの通勤客が乗り降りします。
久しぶりの新松田駅(長女と矢倉岳に登って以来)なのですが、通勤客の多さには驚かされました。急行「第一生命」行きのバスは引切り無しに発車しています。
西丹沢自然教室に着きました
西丹沢自然教室までは富士急行バスで約1時間10分ほどかかり座れないと辛いなと思っていましたが、運良く発車待ちの乗客は数人なので安心しました。
僅かに割引になる往復乗車券を買い求め発車時間を待ちます。次第に行列が長くなり、出発時には立たなければならない人も居ました。
人口の丹沢湖を過ぎ、終点の西丹沢自然教室のバス停には9時20分に到着しました。
畦が丸への吊橋が見えます
西丹沢自然教室は予想外にとても寂れた感じのところで、もっと観光地化していると思っていました。夏場はキャンプなどでもっと賑やかなのかもしれません。
支度を済ませ多くの人が檜洞丸の方へ向かって出発するので、私も同じコースに決め、最後の方から出発しました。
登山口です
中川川を北東に向かって林道を進むと直ぐに右手に登山口が見えます。登山口で先行していた四人組(写真)を追い越しましたが、いきなりの沢沿いの登りに緊張し、スリップに気を付けて慎重に登っていたら、さっきの四人組に直ぐに追い越されました。
いきなりの沢沿いの登り
初めてのコースでもあるので初心者のつもりでと自分に言い聞かせのんびり歩くことにします。沢沿いの道は僅か30mほどで、直ぐに樹林の中の山道になります。
巻き道です
ゴーラ沢出会いまではほぼ平坦のハイキングコースでスピードが上がります。何組かを追い越してゴーラ沢出合の手前で、先行の四人組に追いつきました。
山名は分かりません?
ゴーラ沢へ下ります
ゴーラ沢
ゴーラ沢で5分程、水分補給と休憩をし、沢を渡った右側のコンクリート階段を登っていきます。けっこう急な斜面です。
少し先を行く年配女性の二人組みは、お喋りをしながら楽しそうに登っています。遅いわけでもなく、ご婦人のたくましさには何時もながら感心させられます。自分があの年になって、あんなに元気で居られるか自信がありません。登山道は木の根が露出した急坂で、息を整えながら進みます。
展望台で休む二人組み
自然教室から3km地点に展望台があります。展望台とは名ばかりで、木の間ごしに畦が丸方面が僅かに見えるだけでしたが、天気の良い日は、富士山が見えるそうです。残念!周囲の林の緑がとてもきれいです
展望台からの眺め
少しお腹も空いてきたのでおむすびを食べることにします。後続の登山者が次々に到着しましたが、長居をしないで先に出発して行きました。
ガレの急登
私は食後の休憩後に出発しました。少し体を冷やしてしまったようで少し動きが鈍くなりました。残り1時間ちょっとの行程です。
岩がゴロゴロの道や木の階段の山道を行くとベンチのある少し展望の開けたところに出ました。
丸太で土留めした階段
小平地で休む登山者
幅の広い木の階段を登ると、下山して来たご夫婦から「山頂近くは天国ですよ」ととても満足そうな声がかかりました。直ぐにトウゴクミツバツツジとシロヤシオの競演が始まりました。
確かに赤と白の美しさはありますが、先週、丹沢山で見ていたためかそれ程の感動はありませんでした。それにも増してブナの林相の美しさに惚れ惚れしました。
崩壊地
ブナの倒木とシロヤシオ
トウゴクミツバツツジ
木製階段
石棚山への分岐
石棚山方面への分岐を過ぎると木道になり、バイケイソウ?が地面を埋め尽くしています。植生保護のための木道がありますが、間隔が合わないのでとても歩きにくいです。
霧が多いとは聞いていましたが、次第に霧が周囲を包んできました。
木道
写真撮影に時間がかかったのと、少し疲労が出てきたこともあり、予定時刻を少しオーバーして檜洞丸山頂に到着しました。
山頂付近のブナ林
霧ではっきりしませんが、山頂は広く、樹林に囲まれていて眺望はまったく無さそうです。多くの登山者が休憩を取っています。記念撮影をしている人、食事をしている人、それぞれに山の自然を満喫しているようです。
山頂標柱
最近の私は昼食時間は長く取らないで、中休みで少しずつエネルギーを補充する方法に切り替えていましたので、展望台でおむすびを食べたこともあり菓子パン一つと水分補給だけで済ませました。新しい革靴がなかなか馴染まなくて、靴擦れ防止のテープを貼ってから往路を戻ります。
西丹沢自然教室
先行していたお爺さんに追いついたら、そのお爺さんは負けず嫌いのようで、抜かされまいと必死に下っていきます。
そんなに急がなくてもと思いながらも少し煽ってしまったような形になってしまったように思います。途中で休憩するらしく、展望台の方へ向かって登山道を離れて行きました。
自然教室前のバス停でバスを待っていると、こちらに向かってゆっくり歩いてくる人がいます。よく見るとさっきのお爺さんで、ビール缶を片手に持って満面の笑みを浮かべていました。