矢 倉 岳

870m  神奈川県

1999年2月28日()  晴れ
【メンバー】 長女 & 私

地蔵堂(9:05) →足柄峠(10:20)→(11:20)矢倉岳(12:10)→(13:10)矢倉沢

【歩行時間 3時間15分】

足柄万葉公園付近からの矢倉岳です


冬場の高山は雪があって未熟な私には未だ無理なので近場の低山を徘徊していましたが、同じ山ばかりだと飽きてしまうので、別の山域へ行こうと思いガイドブックを眺めていて「矢倉岳」が目に留まりました。
御殿場へお墓参りに行くときに何度も東名高速から見えていた山ですが、今まで登ってみようと思ったことは一度もありませんでした。やや尖がったお椀を伏せたような形をした、素人の私にも直ぐに見分けがつくほど特徴のある山です。雪の富士山が一望できるというところに引かれ、行ってみることにします。
家族に話すと娘(長女)も一緒に行くことになりました。このところ長女との山登りが増えていて父親としてはうれしい限りです。でも一緒に山を歩いてくれるのも今のうちだけでしょう。

ガイドブックと同じ眺望でした


小田急線の新松田駅からのバスを関本で乗り換え地蔵堂まで行きます。
僅かな運賃を節約するためにこの行程を選びましたが失敗でした。予想以上に時間がかかります。
(当時はネットで路線検索などしていませんでした)
地蔵堂に着いたときには、既に乗り物に乗り疲れていました。

丹沢山塊を遠望します


地蔵堂にある道案内看板はガイドブックと違って直接矢倉岳へ登れそうなルートが紹介されていましたが、不安があるのでガイドブックに従い、足柄関所へ向かう足柄古道に入ります。
足柄古道は足柄万葉公園へ登る車道を何度も縫って登るけっこう急な山道です。時折車道をスイスイ登っていく車に出会うと、何て無意味なことしているのだろうと思います。

矢倉岳山頂です


長女は黙々と健気に付いてきますが、気持ちは滅入っているみたいです。
足柄万葉公園前の道路に出て関所の方へ行ってみますが、何も在りそうにないので引き返して車道を万葉公園へ向かいます。
公園内は芝の張られた平らなところで松の樹間から雪に身を纏った富士山が見えます。ガイドブックにあったモノクロ写真のとおりの景色です。少し下り気味の檜林の中を過ぎると洒水の滝への分岐があり、雑木林を過ぎると開けたぬかるみの急坂になります。

富士山が一望です


先行する他の方も登るのに苦労されているみたいで、なかなか進みません。追い越せるだけの道幅が無いので待つしかありません。
喘ぎながら急坂を登りきるとカヤトの山頂に着きます。この山頂は富士山の好展望台となっています。
金時山から見える富士山よりも前景に何も無い矢倉岳の方が綺麗に感じます。展望を楽しんでから、矢倉沢バス停に向けて下ります。

この下りは、今までに体験したことが無いほどの急斜面のジグザグの道で、ガイドブックの案内通りの登りに使わず、逆コースを選択してラッキーでした。
長女にそんな話をしていたら、長女はスキーでもっと急な斜面を滑ったことがあるといいます。親父の知らない間に子供達はどんどん色々な経験を積んで成長しているのだと思います。
雑木林から杉林に変わり水道施設を過ぎると矢倉沢のバス停に着きます。矢倉沢バス停から新松田に出て帰宅の途につきました。

気軽に登れると高をくくっていましたが予想以上に疲れた山でした。
長女からは二度と登りたくない山だと言われてしまいました。