景信山~陣場山

727m・855m  神奈川県・東京都

1998年9月13日(日)  晴れ
【メンバー】 単独

小仏バス停(9:10)→(9:53)小下沢分岐(9:58)→(10:10)景信山(10:26)→(11:23)明王峠(11:33)→(12:03)陣場山(13:10)→(14:13)陣場高原下〔バス1時間待ち〕(15:15)==(16:10)京王八王子駅

【歩行時間 3時間35分】

※当時、写真撮影する習慣がありませんでしたので、後日登った時のものを流用しています。


陣場山は妻の友人の山好きから推薦されて、数ヶ月前に和田峠まで車で登り、山頂の下見に来たことがあります。この時は和田峠から僅か20分ほど坂道を歩くだけの、登山とはいえないものでした。
今回は、ガイドブックで紹介している小仏バス停~景信山~明王峠~陣場山のルートを歩いてみます。
小仏バス停まではJR中央線高尾駅から京王バスに乗車して20分ほどで着きます。
バスは登山姿の乗客で満員になり、人気がある山域なのだと思います。

小仏バス停は一人用の仮設トイレがあるだけの転回広場で、辺りには民家も売店もありません。
登山靴の紐を締めなおし、右の中央高速道と左の高尾山との間のコンクリート舗装の坂道を登山口まで歩き始めます。左の宝珠寺を見送り数件の民家を過ぎヘアピンカーブを2回曲がると、右側に登山口の階段が見えてきます。登山口は中央高速道路の小仏トンネルの入口辺りになります。
樹林の中の土の道を行くと先行の登山者に追いつき、先に通していただきます。

登られている方の多くは私よりはご年配のようにお見受けします。先に行かせていただくのは良いのですが、山登りのペースが身についていない私は、格好を気にして見栄でスピードを上げる悪い癖があり、ついついハイペースになり呼吸を乱します。
杉林が広葉樹林に変わる尾根道で案の定、息苦しくなり立ち止まって深呼吸をします。先ほど追い越した方が近くまで追いついてきます。追いつかれまいと平然を装い歩き始めます。
再び杉の植林地を進むと小下沢への分岐に着きます。何人かの登山者が休んでいたので、私も呼吸を整えるために一休みします。5分ほど立ち休みして再び歩き始めます。

こんどは赤土が露出する急な道を電光形に登ります。振り返ると八王子方面の街が小さく見えます。何度か立ち止まりながらも最後の階段を登りきり影信山に着きました。
景信山の山頂には茶屋が2軒建っていて、ベンチが沢山設置されています。山頂直下には新しいトイレもあり登山環境は完璧です。
富士山や丹沢山塊が見える高尾山側のベンチに腰掛けて休みます。ここからは小仏城山から高尾山にかけての山並みの後ろに丹沢山塊が、その背後に富士山が望め、更に南アルプス(東岳?)も顔を覗かせます。

多くの登山者が休む山頂を後に、明王峠へ向け北側の尾根道を下っていきます。ここから明王峠までは多少アップダウンのある尾根道が続きます。
堂所山とその巻き道の分岐で、どちらにしようか思案した挙句、奥多摩方面の眺望が得られるかもしれないと思い堂所山へ登ることにしました。しかし、頂上は樹林に囲まれていて眺望も無く疲れただけでした。分かっていれば、巻き道を選んだのに…。
杉が主役の尾根道をひたすら歩き明王峠に着きます。明王峠は相模湖への下山口になっている峠で、正面には富士山が一望できます。茶屋もあり早々とビールを飲んでいる方も居ます。私は輪切りにした太い丸太の椅子に腰掛けて水を飲みます。

明王峠からは、左側が杉の植林、右は広葉樹の尾根道を歩きます。ほぼ平坦の道はスピードが上がります。右手に陣場山が見えるようになり、最後の階段を登り終えると陣場山頂に到着します。
山頂は二段になっていて広く、白馬のモニュメントが象徴になっています。茶屋が3軒建ち、公衆トイレも整備されています。東側が少し木に遮られていますが、ほぼ360度の眺望です。丹沢山塊や富士山、生藤山を手前に奥多摩の山々が一望できます。

自分でも理由は分からないのですが均整がとれた生藤山が何故か好きです。
山頂で湯を沸かしてカップラーメンとおむすびの昼食を取ります。食後に山頂でぼんやりと山々を眺めていましたが、ふと周りを見回すと次々に皆さんが出発していくので、少し慌てて下山の支度をします。何ヶ月か前に歩いた和田峠への階段を下っていきます。和田峠の茶屋には前の時と同じ小母さんが店番をしていました。

茶屋に寄るでもなく、陣馬高原下への車道を下っていきます。
この道は所により道幅が狭くなっていますが、乗用車がスイスイ走ることができる舗装の道です。途中で足の踵に痛みを感じたので、靴を脱いでみると肉刺がつぶれていました。絆創膏を貼って靴下を履き替え、ゆっくり歩きはじめます。早足の単独登山者に抜かれました。かなり先を急いでいるようです。

陣場高原下バス停に着き時刻表を見ると僅か1分前に出たばかりで、1時間待たされる羽目になりました。急いでいた登山者は、きっと発車時刻を調べてあったのでしょう。何事も事前調査や準備が大切だということを思い知らされました。私にとっては距離のあるルートで疲れていたこともあり、ビールの酔いとの相乗効果で、八王子駅に着くまでの車中では熟睡でした。