大 楠 山

242m  神奈川県

1998年1月21日()  晴れ
【メンバー】 妻 & 私

安針塚 → 塚山公園 → 本円寺 →大楠登山口 → 道路分岐 → ゴルフ場外周路 → 阿部倉温泉下 → 道路分岐 → 阿部倉温泉下 → 衣笠分岐 → 大楠山頂 → 雨量観測所 → 前田橋

 

二子山から大楠山を遠望します


妻がデンリーダーをしているカブスカウト(ボーイスカウトより年下の層)活動のハイキングの下見に三浦半島の大楠山(おおぐすやま)に行きました。
大楠山の標高は242mと決して高い山ではありませんが、三浦半島の最高峰で、地元の方々には良く登られている山です。
京浜急行線の安針塚駅から歩き始め塚山公園を経由して阿部倉温泉から山頂を目指すコースをたどります。

安針塚駅の改札を出て左手の京浜急行線のガードをくぐると直ぐに公衆トイレがあります。見た目では余り綺麗ではないので、駅で済ませた方が無難かもしれません。余り広くない車道を600mほど歩き左側の坂道に入ります。少し急な坂道を折り返して登っていくと県立塚山公園に着きます。この公園は標高133mの丘の上にあって横浜港や横須賀港が見渡せる眺望と、桜の名所として知られ「かながわの景勝50選」に選ばれています。また、園内には国の史跡に指定されている徳川家康の外交顧問だったイギリス人ウィリアム・アダムス(日本名:三浦按針)と奥様のお墓があります。登りきったところには新しいトイレもあります。

公園の散策が目的ではないので、公園を後に林の中の階段を下っていきます。下りきったところは横浜横須賀道路のインターチェンジの脇で、道端には廃車が放置されたりしていて、環境が良くありません。広い道路の歩道を300mくらい歩き、池山トンネルの手前の信号を右に入り道なりに進むと左側に本円寺が見えてきます。本円寺を回りこむようにして進むとバス通りに出るので左へ向かい、大楠登山口の信号を右に曲がります。ここまでは、山登りという雰囲気は全く無く街中の公園を散策してきたといった感じです。

大楠山山頂に着きました


道なりに舗装道路を行くと左側に工事中の看板が立つ道路がありましたが、何の意識もなく右の道路を進みました。この先で横浜横須賀道路を陸橋で渡り、いよいよ大楠山の麓に到着したと思い、付近にあるはずの阿部倉温泉の建物を探しますが見当たりません。山としては間違い無いし、目の前に上へ伸びる坂道があるのでこれを登り始めましたが、これが間違いの始まりで、200mくらい進んだ辺りから道の分岐が多くなり農家の庭先のようなところを徘徊するようになりました。

山頂の展望塔からは二子山が見えます


なかなか登山道らしき道に出ないと思いながら先に進むと、ひょっこりと葉山国際ゴルフ場のフェンスの脇に出ました。ここに出て歩いてきたルートが間違えていたことを確信させられました。正規ルートをたどらなければ下見の意味が無いので、道路が二俣に分かれていた工事中のところまで正規ルートで戻ることにします。
正規ルートは、よく整備されていて間違えるようなところはありません。阿部倉温泉を左手に見て横浜横須賀道路の下を潜り、1時間ほど前に通った工事中の看板まで戻り、再出発する時刻をメモして再び来た正規ルートを山頂に向かいます。

大楠平は、春には菜の花畑になります


阿部倉温泉は、一軒宿の民宿のような感じの造りです。直ぐ脇を流れる小川に沿って登山道が付けられています。この道は遊び心をくすぐるような場所で、きっと夏場は水辺に下りる子供らも居ることでしょう。小川があるため下草は多くのシダが茂っています。少しぬかるんだ急坂を登ると衣笠方面からの道と合い、更に進むとゴルフ場のフェンスの脇に出ます。ゴルフ場のフェンスに沿ってぬかるんだ赤土の道を過ぎ、最後の階段を登りきると大楠山の山頂に着きます。電波塔が建つ山頂は広場といった感じでとても広く、売店に併設された展望台からは360度の眺望が望めます。横浜港や房総半島、二子山(三浦)、丹沢山や富士山などが見えるはずなのですが、生憎ガスがかかっていて富士山は見えませんでした。

麓に下り立ちました。前田橋バス停へ向かいます。


山頂で小休止してから、前田橋へ向けて下山します。
売店の脇を下ると直ぐに林道に出ます。山頂近くまで林道が上がっていて、何か味気ない気がします。林道の先に雨量観測所が建っていて、これらの施設の維持に必要な道路なのだと納得します。
無線施設の脇を通り、春には菜の花が一面に咲く広場を過ぎて前田橋への下山道に入ります。この道は、コナラなどの落葉樹林の中の緩やかな下り道でペースが上がり、あっという間にバス停の前田橋に着きました。