金 時 山

1212.5m 神奈川県

1997年 晴れ
【メンバー】 私 + 妻 + 長女 + 長男

乙女口 → 乙女峠 → 長尾山 → 金時山 → 矢倉沢峠 → 金時山登山口
 

乙女峠を通過して富士山を見たことは何度もありましたが、その近くに聳える金時山の存在は知りませんでした。初心者向けのガイドブックには必ずと言ってよいほど登場する山で、場所柄、馴染みがあるので行ってみることにしました。山登りをする方々には良く知られた山でも初心者の私には全く分かりません。ガイドブックを数冊読んだ結果、モデルコースになっている乙女口~乙女峠~長尾山~金時山~矢倉沢峠~金時山登山口へ下るコースを家族で歩いてみることにしました。

金時神社の駐車場は満車だったので、仕方なく県道138号線(乙女道路)の路肩が広くなっているところに駐車をしました。以後ここが我が家の定位置の駐車場所になりました。車がひっきりなしに走る乙女道路を乙女口に向かって登ります。乙女口の登山口には案内看板が設置してあり、今日のコースを確認します。沢状に土が掘れた木の土留めが崩壊している階段を登り始めます。子供には段差が大きくて歩きにくそうです。直ぐに杉の植林地になり木の根の間をジグザグに登ります。

杉の植林が密集していて暗い山道です。近くに乙女道路が通っていて車の走る音が聞こえます。コンクリート製の突堤のようなところで小休止します。
ここからは岩交じりの山道を電光型に登ります。西側が少し開けていますが、樹間から乙女道路を走る車が見える程度で眺望はありません。自分にはかなり負担になる傾斜で息が切れてきます。腰掛けるとかえって疲れると聞いていたので時々立ち休みをします。

広葉樹の灌木の中を登り平坦になると直ぐに乙女峠に到着します。乙女峠には茶屋とベンチがあります。記念撮影をします。乙女峠からの富士山は絶景だといわれていますが、確かにすばらしい眺めです。ベンチに腰掛けて休みます。子供ら二人は元気いっぱいです。一番疲れているのはやはり私のようです。箱根方面の山が見えましたが、どれが何という山かは分かりません。大涌谷だけは白い噴煙が上がっていて確認することができました。

乙女峠からは、赤土が露出した少しぬかるんでいて滑りやすい尾根道を登ります。今まで登ってきた岩でデコボコした道も嫌でしたが、この滑る赤土の方がもっと始末が悪いです。ここの道も所々に木の土留め階段が崩壊していて、整備するのは大変だなあと思います。

赤土の坂道を登りきると長尾山の山頂に着きました。山頂といっても標識が立っているだけのピークで、知らずに通り越してしまう人が多いのではないかと思います。ここでも少し休むことにします。

長尾山から平らな道を進み、少しすると木の根で階段になったような道を下ります。岩場に鎖の付いた下りの箇所もあり、このコースは変化に富んでいると思います。鞍部に下りてまた登りになります。遭難の鎮魂碑の脇を通り抜け鎖場や滑る岩場を越えて山頂へ到着しました。

山頂からは富士山が丸見えです。誰もがみんな富士山をバックに金時山の山名表示塔の横で記念撮影をします。山頂には金時茶屋と金太郎茶屋があり、金時茶屋は「金時むすめ(お世辞にも娘ではありません。昔は娘だった)」で有名のようです。

山小屋というものを知らない私は、躊躇して建物の中には入りませんでした。後日、山小屋とはどんな方でも入って休憩させていただけるということを知りました。入ってみれば良かったナ。
軽くおむすびを食べて下山します。

下山は、登ってきた道とは反対側の岩交じりの急坂を箱根の山を正面に見ながら下ります。落差の大きい階段状の下りなので、この道を登りに使うときついかもしれません。それでも登ってくる人がいます。

振り向くと金時山の熊の手で引っかかれたような山肌が見えます。金時山は金太郎の勇ましいイメージとは反対にノホホンとしたアットホームな感じを持っていたので、山の引っ掻き傷を見て男っぽい山だと見直しました。

笹の道を快調に下り矢倉沢峠から金時登山口に無事到着しました。

ゴールの金時登山口で


何よりも全員無事に下山できたのでよかったです。
これから毎年末に宿泊する保養所へ行って温泉でゆっくりと足を癒してあげることにします。

みんな頑張ったね (^^v