大 山

1251.7m  神奈川県

1997年10月15日(水)  晴れ
【メンバー】 単独

伊勢原(8:45)→(9:00)大山ケーブル(9:25)→(9:40)追分駅(10:00)=== ケーブルカー ===(10:05)下社駅→ 阿夫利神社下社(10:10)→(10:50)16丁目(11:00)→(11:35)大山山頂(12:35)→(13:15)見晴台(13:25)→(14:25)県立伊勢原青年の家 →(14:45)日向薬師バス停 →(15:05)伊勢原駅

【歩行時間:3時間15分】

塔ノ岳からの大山です


北横岳へ登ってから俄然、山に対する興味が湧いてきて、山に関する本を多く買うようになりました。
「がんばらない山歩き」「神奈川県の山」「マイカーで行く100低山ハイキング」など、初心者向けの本ばかりでした。
ある日、妻が「空撮・日本百名山」なる写真集を買ってきて「深田久弥の日本百名山」の存在を知ることになります。しかし、そのような山は私にとっては高嶺の花。登るような対象ではないと思っていました。でも素敵な山なので興味はありましたので関係する本は少し購入しました。

その中の佐古清隆氏の著書「ひとりぼっちの日本百名山」を読んでいるうちに、年齢は違いますが山の経験が無かった著者が百名山の多くを単独で完登したこと、および著書の中で服部セイコーの服部会長も高齢になって完登したことを知り、自分でも可能性はあると思い、出来るところまでチャレンジしてみるかという気になりました。
しかし、数年は近場の低山で修行を積まなければならないと思っていました。きっかけはなんであれ一つの目標が出来たこと、全部登らなくたっていいのだからと気楽に思うことにしました。そんな背景があって、自宅から近くて日帰りで行ける山を中心に登って行くことにしました。

また、登山に必要な道具は山の専門店へ行って少しずつ揃えました。アルミ箔のサバイバルシートは家族全員分をいの一番で買いました。遭難に備えて購入した用品を使うような山には行かないと思うのですが…。
自宅が横浜ということもあり、丹沢方面へ行くのが一番手軽なことと、毎年会社の初詣に行ったことがあるので身近な存在であった大山に登ってみることにしました。とはいえ、山登りの経験がほとんど無い私には、多少不安もありました。
家族からは「一人の登山は止めて」と、正しく山岳関係のガイドブックに書かれているとおりのことを言われましたが、大山なら大丈夫だろうと安易な気持ちで出かけました。

初詣に行っていた阿夫利神社下社まではケーブルカーで上がることができます。大山ケーブルバス停から仲店を抜けてケーブルカーの乗り場である追分駅まで15分ほどの登りです。ここだけでも結構息が上がります。
ケーブルカーで下社駅に着き、下社で今日の安全祈願をします。登山経験の無さをカバーしてもらえるように正に神頼みです。
阿夫利神社下社の左側に登山道の入口があります。ここから直ぐに急な石段の登りが始まります。階段状の登山道は予想以上に辛く、息が苦しくて立ち止まることが多くなります。

富士見台からの富士山を楽しみにしていましたが、残念なことに今日は霞があって見えません。
山頂は遠足の子供達に占領されていて、大人達は隅の方に追いやられています。子供達は元気にはしゃぎまわっています。
おむすびの昼食を済ませ、山頂東側の急坂を下ります。調子に乗って木製の土留めの一段ごとに大股で下ります。この無茶が後でひざに悪影響を与えてしまいます。急坂を快調に下り、僅かに登り帰すと見晴台に着きます。右には下社への分岐があります。見晴台から見える大山三峰がとても素敵です。
大山三峰はガイドブックによると「難所」があると書かれていました。少しづつ経験を積んで何時の日かきっと登れるようになりたいと思います。

九十九曲がりの下り口に建つ「勝五郎地蔵」です


見晴台を過ぎると、九十九曲がりと言われる杉の植林地のジグザグの下り坂となります。
下り始めて直後に、右ひざ裏の筋を痛めてしまい段々痛みが増してきます。途中で2mほどのヘビが目の前を横断していくのに脅かされました。
日向薬師バス停近くの道端で数人の中年女性がたむろしています。何やら農家の人が獲れたて野菜を直売しているようです。自分も欲しかったのですが大きな荷物になるので諦めました。バス停に着くとバスが発車直前のところで、温泉に寄ろうかとも思いましたが、そのバスで帰ることにしました。自分の体力を過信してハイペースで失敗した日でした。

自宅付近から遠望する丹沢山塊です